あしたのために!其の1(基礎編)。『おなかの中の虫』
『おなかの中の虫』
主なもの、猫回虫・猫鉤虫(ねここうちゅう)・猫鞭虫(ねこべんちゅう)・瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)など。
・猫回虫;経口感染、乳汁感染(腸内で養分(炭水化物・たんぱく質)を摂取)
・猫鉤虫;経口感染。経皮感染(腸粘膜の血液を吸う)
・猫鞭中;経口感染(腸粘膜の血液を吸う)
・瓜実条虫;経口感染(腸粘膜に体を固定、腸内の養分を摂取)
『猫の回虫について、感染経路、症状、駆除法』
「猫の回虫症」とは、
・猫回虫は、主に小腸に寄生されることで発症する。白もしくは黄白色の全長4~12cm程度になる。ミミズの様な細長いヒモ状の寄生虫。
・成虫にならず一時的に休眠状態になった幼虫は、猫の全身の組織に存在し、成虫は小腸などの消化管に寄生して猫が摂取した養分(タンパク質、炭水化物)を奪って繁殖。
・便検査により高確率で卵が発見することができるが、発見率は検査方法や検査時期に左右される。卵自体に繁殖力はなく、便の中の卵は排泄後7~10日間して幼虫が形成され感染力を持つようになる。(毎日の掃除が奨励される所以。)
「感染経路」
・猫回虫は非常に感染力が強く、土の中で1~2年間生存可能。
・経口感染であるため、寄生されたネズミ、蚤等(中間宿主)を捕食或いは、グルーミングが原因となり卵を体内に入れてしまう場合もある。また、感染している母猫からの乳汁摂取。水たまりで感染の機会を伺っている卵を誤って水と一緒に摂取する。などが考えられる。
室内飼いと言えども、人間の手洗いが不十分で感染することもある。砂場やガーデニングの土いじり、猫の糞などから卵の付いた手、靴や傘の先に付着した卵を家に持ち込む。それに接触することなどで猫に感染することも可能性としては、否定はできない。
一時期報道された、幼児が公園で砂遊びすることが不潔であるとして問題になった例もある。また、猫の嘔吐したものの中から成虫が見つかった例もある。とても小さくて肉眼では発見できない虫もいるので手洗い等に注意することにこしたことはない。
・補足;可能性は低いが、猫回虫に感染した猫に口元を舐められたりすることで人にも感染。人間の幼児に感染することもあり注意を要す。他の有害な雑菌の感染が考えられるので避けるべき行為。
「猫回虫の症状」
・ほとんどの場合下痢を起こす。食べているのに痩せる、被毛の艶がなくなる、腹部の腫れ、嘔吐、咳などが主な症状である。
・免疫低下による合併症を伴う場合もあり早期に治療をすることが必要。
・成猫では、症状が出ない場合がある。複数飼っている場合には他の猫にも感染の可能性があり、子猫では重症化し小腸閉塞を起こすことがあり注意を要す。
・補足;人に感染した場合、発熱や咳、全身の倦怠感、食欲不振、肝臓の腫れ、視力・視野障害などが主な症状であるが、症状に個人差がある。
体力低下などによる免疫力低下がある場合、アレルギー反応、神経症状が出る場合がある。
幼児の感染は重症化しやすく、大人でも大量の卵が入った場合には重篤な症状を発症することがある。
「駆除法」
・自然治癒の見込みはない。検便の費用は1回あたり1500円ほど。1匹あたり治療費2000円 駆除薬1000~1500円ほどと言われる。(虫下し薬はホームセンターでも販売されている。)
・但し、検査に注意点がある。卵や幼虫を排泄するまでに日数および期間は寄生虫により差異がある。排泄されていない期間や検査方法による検出率の違いなどの影響により陰性結果となる場合がある。これを、「見せかけ陰性」という。
・予防のためには、動物病院で定期的な検査をすることを奨励。
・駆除薬を定期的に飲ませる、完全な室内飼いにするのも効果的。(前述の盲点はある)
・駆除薬使用の定期的なタイミング;
猫では6週齢から。(犬は胎盤感染の可能性もあり、生後3週目から)
生後3か月まで;2週間おきに1回
生後3~6ヶ月まで;月に1回
生後6か月まで;3カ月に1回(年4回)
:*疾病予防管理センター(CDC):アメリカ合衆国の社会保険福祉省に所属する感染症対策の総合研究所が推奨する定期駆虫ガイドライン(おなかの中の虫を駆虫する場合)が目安となる。
「*定期駆虫で使用する薬の量やそれを与える間隔・期間は、駆除する寄生虫の種類、ペットの年齢などによって異なる。
かかりつけの動物病院の指示のもと、動物病院で処方される「動物用医薬品」できちんと駆除することが望ましい。詳しくは、かかりつけの動物病院に相談。」
「瓜実条虫症」
・サナダムシの場合、蚤やネズミから感染することが多い。なかでも、グルーミングで蚤を食べて感染することが多い。
猫の肛門周辺を気にする仕草、肛門周辺の白いゴマの様なものが見られた場合は感染の可能性大。駆除薬プラジクアンテルは、1~2カ月程度の治療期間を要する。
トキソプラズマは、感染した生物の捕食、便から感染。現在人への感染は殆ど認められないが妊婦に感染した場合には胎児への影響が懸念される。
参考資料
『「bayer-pet」「ネコのオカンPRESENTSネコの感染症予防ってめっちゃ大事やねんで!」
https://www.bayer-pet.jp/pet/library/parasite/onaka/onaka01.html 』
『「bayer-pet(Life With Pet)」「おなかの虫ってどんな虫?その生態、種類について」
http://www.bayer-pet.jp/pet/library/parasite/onaka/onaka01.html 』
『「PEPY」「猫の回虫、症状は?薬での治療や駆除方法まとめ。人間にも感染する?
http://pepy.jp/1938 』
『「PEPY」「猫の寄生虫「回虫」「サナダムシ」「トキソプラズマ」の感染経路と予防、対策は?」
http://pepy.jp/6143 』
『「ねこほう」「猫から回虫が出たら「レボリューション」って駆虫薬が楽でオススメ!回虫が出た時の対処法まとめ』
https://derofami.com/1906 』以上2016年05月12日閲覧
最近のコメント