相変わらず、ぎんちゃんは鳴くことがありません。
病院に連れて行って、注射をされても鳴かない。
爪切りや毛玉取りに連れて行っても、さらに、犬が側にいても、やっぱり鳴かない。
もはや、イチローの最多安打記録並に『あっぱれ』いや、『大あっぱれ』をあげて良いくらいです。
って、お前は張本か⁉😁
……😅💦
そこで、随分前になりますが、ぎんちゃんが鳴くのを妄想しました💦
やっぱり、鳴くぎんちゃんを見てみたい。
妄想しちゃうか❗また……
と言うわけで、くだらないとお怒りにならない優しい方、よかったらお付き合いください。
(困ったもんね……)
ただの骸となった僕の上でフミフミをするぎんちゃん
僕から引き離された時、懸命に鳴いてくれた。
引き離されまいとして……
もはや、幽体だから脳裏と言って良いのか分からないけど、刻み込まれたよ❗
スローモーションのように鮮明に
映画のワンシーンのように鮮やかに
思い残すことは多すぎるけど、ほんの少しだけ、心が浄化されたと思う。
もう、この心に支配された体はこの世になく、今はただの脱け殻だけど、尊い慈しみの心に満たされて、旅立つことができる。
ありがとう
万感の思いが込められた長い長いクラクションが鳴り響く。
霊柩車が走り出す。
ゆっくりとゆっくりと
そして、僕は荼毘に伏された。
ジョーじゃないけど、本当に真っ白に燃えつきたよ……
…………
(48日後)
僕は、かろうじて良い男に写った奇跡の1枚と言うべき僕の遺影の側を漂っていた。
現世への未練と家族への未練を残しながら。
僕の今の存在って、浮遊霊なのか、自縛霊なのか、よく分からないけど、本当に天国に行けるのだろうかと不安になって来た。
悪い行いをしたことないとか言う気は、さらさらないけど、地獄に落ちるような、人に後ろ指を指されることは、していない。
天国にも行けるはず。
でも、こうして漂っている。
そして、しばらくは、僕の遺影を前に沈んだ顔ばかりしていたMさんも少しだけ落ち着いてきたようだ。
幽体の身でも心配するんよ。
早く元気になってくれ。
このままでいいはずないやん。
長男Yも二男Hも、独立した訳じゃないし。
二人が社会に出て、結婚して、子を儲ける姿を見届けてよ。
僕ができなかった孫を抱いてよ。
そして、遊んであげて。
あと、もちろん、ぎんちゃんを看取って……
僕が叶えられなかった夢を果たしてください。
死んだのに、お願いばかりするなんて、本当に我が儘だ……
Mさんが僕の遺影に手を合わせに来た。
今日はぎんちゃんを連れてる。
ぎんちゃん、少しだけ、抱っこを嫌がらなくなったね。
無理矢理、手を合わせられて……
「今日は、あなたの四十九日です。もう天国に旅立ってしまった?…………寂しいけど、わたしも強くなるから、あなたは天国で安らかな眠りについてください。わたしも、ぎんちゃんを看取ったら、……いずれ逝くことになるでしょう。それまで待っててくださいね。…………あと、今日は泣かせてくださいね」
とMさん
大泣き……
でも、泣くのはこっちだ……
四十九日なんだね。
『ありがとう。もう思い残すことはないよ……生まれ変わってもMさんと一緒になりたいよ』
涙が溢れて止まらない。
でも、もう、ここにいられないようだ……
最後まで裁ち切れなかった未練という束縛もない。
自縄自縛から自分を解放しなきゃ。
さようならを言いたいけど、それは叶わないよね……
と、その時になって気付いた。その視線に。
えっ⁉
ぎんちゃんが見ている。
どしたの?
涙を溜めてる……
『おとうしゃん。さようなら……』
『ぎんちゃん、分かるの?しゃべれるの?』
『ずっと分かっていた。いつも見てくれていたこと』
『でも、全然僕を見なかった……』
『わたしが見てたら、おかあしゃん達が心配するから』
『…………』
『おとうしゃんと一緒に暮らせたこと、嬉しかったよ。幸せだった。引き取ってくれて、ありがとう。優しくしてくれて、ありがとう。おかあしゃんは、わたしが守ってあげるから、心配しないでね』
『……うん』
『沢山の愛情を注いでくれてありがとう』
『…………』
『…守ってあげれなくてごめんなさい……』
『………………』
『いつも抱っこを嫌がって、逃げてごめんなさい。わたしは、虹の橋なんかに行かない。おとうしゃんの側に行くから。待っていてね。きっと、きっと行くから』
饒舌すぎる……💦
なぜ、おとうしゃん、おかあしゃんなのかが分からないけど……
また、涙が溢れてる。
止まらない。
そして、魂の浄化が止まらない……
ありがとう
「おかあさん、見て。ぎんちゃんがずぅ~とおとうさんの遺影を見てる」
と二男のH
「ぎんちゃん、涙を流してる」
と長男Y
「ほんとだ……ぎんちゃんもおとうさんと最後のお別れをしてる……本当に……最後の……」
意識にすぎない存在は、ゆっくりと上昇を始めた。
優しい光に彩られた世界に向かって。
最後に
ぎんちゃんが、大きな声で鳴いた。
猫らしい声で
哀しそうに。つらそうに。
それでいて、安心したように。
もう一度鳴いた。
再会を約束するように
と、またもこんな妄想を書き散らしてしまいました……😅💦
情緒的ですが、決してメンタルが危険な訳ではありません。
危ない奴でもありません。
そして、もちろん、分かっていますが、まだまだ死ねません🎵
妄想にふけるのも大概にしないとね。
バカは死ななきゃ治らないのか⁉😅
でも、ほんとに、ぎんちゃんを看取る覚悟はあります。
それは、務めですよね。
妄想にお付き合い、ありがとうございました🙇
最近のコメント