「私の言ってることって
何か間違っていますか...？」
私が職場で
よく受けていた相談の１つだ...
同世代から、少し年下の世代、
娘というくらい
歳の離れた世代まで...
時には年上の人間からもだ...
めんどうみが良かったわけでも
頼りにされていたわけでもない...
恐らく私自身が
自分のことは
絶対他人に相談しない性質なので
「どこにも属することのない
口の堅い人間である」
ということと...
「まず怒ることがない」
「あなたのそこがダメ、などと否定をしない」
「誰の味方にもならない」
その辺が理由なのだと
自分で思っている...
「沙世さん、ちょっと
時間とってもらえますか...？」
と
今まで何度
声をかけてもらったことだろう...
大体の話の内容は
「会社のやり方に納得がいかない」
「あの人よりも自分のほうが
仕事をしている、仕事ができる」
「あの人のやり方や考え方は間違っている」
「あんな奴より
なぜ自分のほうが評価が低いのか」
要は
相手の言いたいことを
ひとまとめにすると
「私の言ってること
何か間違っていますか？」
ということなのだ...
そりゃあ
言っている内容はある程度
常識か非常識か、善か悪か
大きな枠に分類されることは
あるだろう...
しかしながら
私は今まで
「あなた、それは違うよ」
と言ったことがあっただろうか...
あまり記憶にないのだ...
「人それぞれ考え方は違う...」
一番そこは誰しも思うところだ...
もしかしたら
簡単に片付ける言葉として
1番手っ取り早いから
使っているだけかもしれない...
考え方や捉え方は
もちろんそれぞれ違うものの
その前にもっと
大きな根本が
人間にはある...
人は必ず
「何かに所属しているもの」
だということ...
その所属の中で
どの立ち位置にいるかで
大きく変わる
「家」という所属であれば
夫や妻、子供、親、兄弟...
「学校」という所属であれば
先生や生徒、用務委員さんや
教育委員会...
「会社」という所属であれば
会長やら、社長、
部長やら課長やら一般社員
パートや派遣
その所属は
政治界であったり
芸能界であったり
都道府県市町村であったり
何かの団体であったり
このような
ネットの世界であったり
数え切れないほど...
例をあげれば会社だが
どんなに自分が頑張っても
認められなかったり
どんなに納得がいかない
理不尽な状況であっても
その会社という所属には
「長（トップ）」が存在する...
分かりやすく言えば
「金を握っている者」とも言える...
相談してきた人らに
「私は何か間違っているのですか？」
と聞かれても
よほどのことがない限り
「間違っていることなどない」
わけだ...
だから
「あなたはちっとも間違ってないよ」
と私は言う
そう言われると
相手はもう
出ようにも出れなくなる...
納得がいかなければ
自分で変えるなり
さまざまな所属の中で
自分がトップになれば
よいことなのだ...
なかなかそうなれないから
人は迷ったり
悩んだりするし
それが普通なんだけどね...
正義感あふれた
誠実な相手はこう言う...
「沙世さんは何で怒らないのですか？
腹が立たないんですか？」
「怒る...？
そんなエネルギー使いたくもない...
変えようと思って努力はしたよ...
だけどこの職場は
私がどうにかしようと思って
結果...変えられるものじゃなかった
だから私が辞めるんだ...」
私は前の職場にそれだけ言い残して
あっという間に退職願を提出し
去った...
誰にも言わなかったので
誰も予想はしてなかっただろう...
どんなに自分が間違っていなくても
「ここは１つの所属場所」
自分中心に
地球が回っているわけじゃない...
それぞれの所属には
それぞれの価値観や考え方、
感情が飛び交っている...
その所属の中には
常識や非常識
善や悪というよりも
トップという存在があり
その中での独特な雰囲気やルールが
あったりするもので...
その中に
嫌でもいなければならない
理由があるのなら
強い者のコバンザメにでもなるか
群れの中で色に染まり
その場その場を取り繕うのも
１つの立派な生き方だ...
自分自身が
間違っていない、という
自信がありながら
理不尽と感じる所属の中で
生き残ろうか考えているなら
辞めてしまったほうがいい...
その所属の中で
「ついていけるのかどうなのか」
「我を持ちつつ
その中で無理なく従って
生きていけるかどうか」
私ならこちらにポイントを
置くだろう...
相談してきてくれた後輩達も
今や
別の道へ進んだ者もいれば
割り切って従い
活躍している者もいる...
そして
もう会うことも
ないだろう...
ガビーン...
まーたボクの出番が
ないにゃ...の図
ぺったん したユーザ
ぺったん
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