わりとドタバタしてるので
今日は
以前から下書きしておいたネタで
ごまかそうとする...
コイン坊っちゃまの
召使いでございます...
単なるイメージ画...
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以前の日記で
「所属」について
書いたことがあった...
肝心なことに限って
覚えていなかったりするのに
別に忘れてもいいようなことが
やたらと記憶に
残っていることが多い...
私が20歳そこそこで入った会社の
職場でのこと...
私はワープロ1つできない状態で
社会人となったわけだが
とても世話になった一回り年上の
女性の先輩がいた...
雰囲気でいえば
小林麻耶ちゃんのような
アイドルのように可愛くて
愛想もよく、
典型的なブリッコ系で
華やかな人だった...
私は社会人1年目で
本当になにもできない
人間だったため
彼女には苦労をかけたと思う...
なにもできない代わりに
やろうと決心したことが
「頼まれたことは何でも引き受ける」
ということだった...
それが理不尽な
内容の業務であったとしても
「なにもできないのに
給料をいただく立場」としては
仕方がないことだった...
先輩である彼女は
仕事のできる人だったが
その可愛いブリッコ系の対応を生かし
さりげなく、依頼をされても
「できない、やらない」
...と上手く跳ね除けていた...
そんなこんなで気づいた時には
私の仕事は膨大となり
(やることなすこと遅かったので
多大な時間もかかった)
彼女には仕事がいかなくなった...
言い方を変えれば
彼女は周りから仕事を
頼まれなくなっていた...
当時は「人事考課」というものがあり
部の長が部下の能力、業績、
勤務態度・意欲などを書面にて
評価していた...
公表するようなものでもなく
ある日彼女はその書類を盗み見し
上司に文句を言いに行ったようだった
できの悪い私のほうが
はるかに評価が良かったからだ...
当時の上司は
出来、不出来よりも
熱意や意欲を重んじる人間だったため
たまたま
そのような評価となったのだろう...
常に幅広く誰にでも
イイ顔をしていた彼女が
その頃から「私にだけ」
態度を変えるようになった...
部内も今までは
「華やかな彼女を取り囲む雰囲気」
一点張りだったというのに
できの悪い私という
「新参者」により
彼女のワールドは壊されたのだ...
今までろくに朝の掃除を
していなかった彼女よりも
早く出勤し
給湯室を掃除していた時は
「沙世ちゃん、私が掃除を
やってないと思われちゃうから
やめてくれない?」
と言われたり...
その他もろもろ
「あぁ...先輩は私のことが
気に入らないのだな」
という出来事が多々起こっていた...
私は当時、同期の人間もおらず
もちろん誰にも相談できなかったが
その先輩に対して
怖いとか、嫌だとかは
さほど感じていなかった...
なぜなら
何も言わなくとも
周囲がきちんと見てくれていて
わかっていたであろうことと
私も孤独だったが
彼女も孤独だったかも
しれないからだ...
多少の時間が過ぎた頃は
私は理解ある少人数の仲間と
毎日のように
酒を酌み交わすようになり
バツ1だった彼女は
新しい恋人と結婚し
職場のコミュニケーションは
なくなっていた...
あの「所属」の場所は
彼女ワールドでいっぱいだったが
結局は華やかだっただけ...
愛想の良さは最初だけ...
というだけで
人間関係は広く薄く
真剣に話せる仲間もいないまま
自分の私生活は
きちんと全うし
正社員からパートとなっていった...
どれくらい時間が経っただろうか...
そんなある日
彼女は乳がんになり
40歳の若さで
旦那さんと小さな子を残し
亡くなった...
彼女に対しては
好きだとか嫌いだとかという
感情はなかったが
亡くなったことは
純粋に悲しかった...
誰にでもイイ顔をしてる人が
「自分にだけ」態度が違う
というのは
非常にしんどいものがある...
しんどかったが
彼女には世話になったという
感謝は最初から最後まで
変わらない...
そして
新参者である私に
自分のワールドを壊されたことは
仕事を受けるという姿勢の
「怠り」であり、
自業自得であるということ...
しかし
ワールドを壊されたことで
仕事以外の
幸せな家庭を築けたこと...
でもそれは
短い期間であったこと...
幸せと言えば幸せ...
気の毒と言えば気の毒だが
人それぞれ道は違うし
幸せの種類も
ものさしも違う...
やっと...
彼女の亡くなった年齢を超えた私...
今でもたまに思い出す...
世話になった感謝の念と...
愛想の良さは「最初だけ」...
私にだけ態度が変わったという
しんどさ...
様々な感情が
入り混じる...
きっと今ももし
彼女が生きていて
話ができる関係だったら
きっと彼女は
素直にこう言うに違いない...
「あの時はごめんね...
若くて一生懸命仕事して
評価されたあなたに
つまらない嫉妬してた...」
と...
そして私は思う...
若さなどほんの一時(いっとき)
今となっては若さを
なつかしむ年齢になってしまった...
年齢こそ...
天国にいる彼女を
超えてしまったが
天国にいる彼女だからこそ
私は永久に...
彼女に追いつけないのだ...
きっとこれからも
この季節になると
彼女を思い出すだろう...
私は歳を重ねながら
時間が止まった彼女のことを思い
空を見上げる...
やっぱり出番がない
...の図
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