ふくの家生活

2017年4月14日(金)

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前回のつづき

診察が終わり家に帰りました。
わたしの部屋でまずは一室フリーで慣れてもらおうと計画しており、
部屋には二段のケージ、爪研ぎ、餌と水、寝床、そして部屋の棚を階段状に並べて上がれるようにしておきました。

暗くした部屋にキャリーを開け、出てくるまでしばらくそっとしておきました。
ですが深夜になっても出てこなかったのでとりあえずキャリーの上部を開いてみました。
ふくはやはり怯えて固まっていましたがなるべく目を合わせないようにじっとしていると、辺りをキョロキョロ見回しおそるおそる部屋の隅にうずくまって隠れているようでした。

翌日、階段状に置いた棚の一番上を逃げ場にしたようでずっとそこに。
時間をあけ何度か見に行くと眠っていないのかいつも起きていて緊張した様子。
ごはんも水もトイレもまた手をつけず。
ネットで調べたら保護された野良は環境に慣れずしばらくご飯を食べれない事があると…
あんなに食いしん坊でなんでも食べてたふくがこんなになってしまうなんて。

再度寝る前に様子を見に行くと、棚の上にいたふくがいない。
ケージにも隅にもどこにもいない！
焦ってくまなく探すと腰くらいの高さの棚と積まれたダンボールの狭い狭い隙間に頭から挟まってしまっていました。
すぐさま救出し、歩くこともジャンプもできるようでしたが頭を打っていないか心配…
翌日病院へ行こうと決意。

夜のうちにケージに入れておかなくては…。
隅に隠れているふくに毛布をかぶせて抱きかかえようとすると嫌がりながらもなぜかフミフミしているふく。
ストレスでもフミフミするのか？
逃げようとしてるが足が動かずフミフミになっているのか？
よく分かりませんか無事ケージに。

その日は棚の隙間を作ってしまった事への後悔、もし大変な事になっていたらという不安に押しつぶされそうでした。

翌朝ケージのトイレでおしっこを確認。
良かった。
キャリーに入ってもらい毛布をかけ病院へ。
異常はなさそうだし病院に来てこんなにケロっとした様子の子は珍しいくらい元気そうだけどレントゲンとる？と言われ、
確かによく見ると昨日までのビクビクはなくなり診察室をキョロキョロ見ている。
今ならごはんも食べそうと言って獣医さんがカリカリを出すと、普通に食べてる！
良かった…安心して思わず泣いてしまいました。
あまり検査をしてストレスを増やすより様子を見た方が良いかもとの事でレントゲンはやめに。
その時食べたロイヤルカナンのフードを出して頂きました。
その子にどんな環境が合うかわからないからケージや一室のみではなく他のドアもフリーにしたり
色々試してみてとアドバイスを頂きました。

家に帰りキャリーから出すとおそるおそる棚の上に。
脚立を使い棚の上のふくを撫でるとゴロゴロ頭をスリスリしてきました。
突然どうしたのかさっぱり分かりませんがどうにか安心してくれたのでしょうか。
わたしもあまりの安心と、あんなに怖い思いをさせてしまったのにまた信じてくれたのが嬉しくて嬉しくて…涙が止まりませんでした。
ありがとう…ありがとう…と泣きながら撫でるとふくは顔を舐めてゴロゴロ。

もしかしたら前日のフミフミも甘えていたのかもしれません。
わたし達があまりに気を使いビクビク接していたから逆に緊張させていたのかも。
ようやく安心して眠る姿にまた涙。

泣いてばかりで情けないですが、
この日の気持ちはずっと忘れられないなと思います。

つづく

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