8月12日に夏休みを頂いて帰省しますが、その際の高速船をフェリーに変更して、新幹線の時間も変更して、しーちゃんを連れて帰ることにしました。
離島は、台風とかの自然災害の影響をダイレクトに受けますので、仕方がありません。
特に種子島は海抜も低く平坦な土地であることから、普段から風の強い島です。

そこで、という訳ではありませんが、昨日には帰省中止の決断をせざるを得なかったので、病院にしーちゃんの避妊手術をお願いしました。
福岡に帰ってからと考えていましたが、思い切って今日の帰省できない空白の1日を利用することにしました。
お迎えは明日です。
嵐の中を迎えに行くことになりそうです。
ところで、しーちゃんは、食欲旺盛です。
そして、快便です。
朝と夜と本当によく食べる子です。
保護した日の体重は、2・95キロ
暴れて鳴きまくった翌日、2・8キロ
先週のお腹を壊していた金曜日、3キロ
昨日の夜から絶食した今朝、3・3キロ
一気に増えていました。
旺盛な食欲のためと思っていました。
手術のために病院にしーちゃんを託した帰路
丁度、車を駐車したところでしたが、病院から電話が入りました。
獣医師からでした。
しーちゃん、熱もなかったし、今日は元気だったのに、何かあったのだろうか?
と嫌な予感がしました。
「お知らせしなければなりません。聞きたくなかったとおっしゃられるかもしれませんが、お伝えしない訳にはいきません。お昼の手術の予定でしたが、予定を変更して手術をすることにしました。そこで、麻酔をして、しーちゃんを診ていますが、この子は妊娠しています。まだ、小さな命が宿っていました。」
…………
あの食欲はこう言うことだったんだ。
だからなんだ。
一気に合点がいきました。
産ませるべきなのか?
手術をして貰うべきなのか?
たとえ、まだ小さな小さな命でも、産まれようという、生きようという意志を持って、しーちゃんの胎内に芽生えた命です。
「辛いとは思いますが、このまま、手術をした方がしーちゃんのためじゃないでしょうか?しーちゃんの身体には、何の影響もありませんし……」
電話から獣医師の声が耳に届きます。
辛そうな、申し訳なさそうな声でした。
でも、自分はしばらく言葉が出ませんでした。
どうするべきか?
止めるべきなのか?
しーちゃんを保護したと言うのは、こんな重い決断まで求められることだったのか。
なんで……
今の部屋で出産をさせることはできない。
福岡で出産?
自分は島にいるのに……
仔猫まで里親募集……
FIV感染の子なのに……
Mさんに全部託せるのか?
パートに出ているのに……
…………
心から赦して欲しいと願わずにいられません。
「しーちゃんをよろしくお願いします。」
そう答えることしか、できませんでした。
非難されることもあるでしょうね。
最初の診断では、妊娠はしていないということでした。
まだその判断もできない頃だったんですね。
心が重いです。
強い風が吹き荒れ始めた島の天候のように、自分の中にも嵐が吹き荒れた気がします。
1つの命を救った気になっていましたが、その命の尊さを楯に、罪深い決断をしなければならない。
命を尊重すると言うのは、こんなにも辛いことなんですね……
しーちゃん、明日は自分から逃げないかな⁉
しーちゃん、自分を嫌いにならないかな⁉
何が良いことで、何が悪いことなのか⁉
答はあるんでしょうか?
しーちゃんのいない夜
久しぶりの一人ぽっちです。
久しぶりにエアコンをつけない夜
眠れるかな……
嵐はまだこれからです……

(追記)
今朝、台風による強い風が吹き荒れる中、しーちゃんを迎えに行って来ました。
獣医師の先生の話によると、神経質になっていて、初めて威嚇をしたとのことでした。
でも、帰って来てからは、昨日までと変わらないしーちゃんです。
さすがに元気はつらつとまではいきませんが、ちゅ~るを沢山食べて、少し落ち着いたようです。

獣医師の先生から、しーちゃんの摘出した部位を頂きました。
しーちゃんを保護した山にでも埋めてあげたらどうですかということでした。
台風が収まったら、埋めに行こうと思います。
しーちゃんが種子島に残した命のかけらです。
重い重い、そして尊いかけらです。
次の課題は、我が家に待つ、ぎんちゃんとの対面です。
どうか、お互いに仲良くなれることを祈ります。

嵐はこれからですが、台風だって必ず過ぎ去ります。
穏やかな猫生を過ごせるよう、支えて行きます。
しーちゃんを応援して頂いた皆様
本当に本当にありがとうございました。

台風の被害がありませんように。
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