そんな中仕事でとても嫌な事があり、昨夜はイライラしたり悲しくなったりしてなかなか寝付く事ができず、やっと眠っても眠りは浅く、何度か変な夢を見て目を覚まし、ろくに眠る事ができずにいました。
何度目かに目を覚ました時、右の肩の方に暖かくて柔らかな感触がありました。
私の肩に猫のお尻が乗ってる。
……ああ……美雨か……。
うとうとしながらそう思った時に、変な事に気づきました。
美雨は普段こんな場所で寝ない。
いつも私の足元にいて、枕元にくる事は今まで一度もなかった。
むしろ、私の肩の上にお尻を乗せて寝ていたのは……。

これは長吉のくせ。
ベッドで私と一緒に寝るようになった頃から亡くなる前日の夜まで、あの子は私の肩にお尻をちょんと乗っけて寝る子でした。
私が起きた気配に気づいたのか、ゴロゴロ音が聞こえてくる。
美雨のゴロゴロ音は「ゴッゴッゴ」という感じなのに対し、長吉のそれは「ガーゴンガーゴン」と鳴っていましたが、聞こえている音は、もう二度と聞く事のできないと思っていた「ガーゴンガーゴン」という音。
寝室は暗く、ベッドサイドのランプの薄明かりでしかちゃんと姿を確認できないけど、見覚えのあるお尻。
覚えのある重さと暖かさ。

↑長吉の寝姿
起きてちゃんと確認したいけど、起きたらいなくなってしまうんじゃないかという気がして。
思わず小さな声で「長吉?」
と声をかけてみる。
その子は振り返らずに小さな声で「にゃ」と返事する。
ああそっか……これ多分夢なんだなあ……私があまりに今日はメンタルがきつかったので、長吉が出てきてほしいって思ってこんな夢見てるんだなあ……と思いながらまた眠りました。
意識がなくなる寸前まで、柔らかい暖かい感触と、ガーゴンガーゴンという音が聞こえてました。
そして早朝、足の指に軽い痛みを感じて目を覚ましました。
いつもの場所で美雨様が私の足の親指をガジガジ噛んでました……('A`)
あー。通常営業のいつもの美雨様だ。
朝の明るい光の中でみると、美雨様は見間違う事もないぐらい美雨様で。
確かに、どちらも黒いのでよく似てはいるけれど。

↑美雨様

↑長吉
でも、今朝の目覚めはとても気分がよく、あまり寝ていないはずなのになぜか疲れが残っていない。
昨日の嫌なことも「まー。もういっか」ってすっかり忘れてました。
それにしても、昨夜のあれは何だったのか?
気まぐれにいつもはこない場所に美雨様がいただけなのか?
それとも、落ち込む私を心配した長吉が虹の橋から慰めにきてくれたのか?
試しに美雨様に「長吉」と呼びかけてみた。
……無反応だった。
うん。これはやっぱり美雨様だ。
あれは、疲れてどうしようもなくなった私が無意識に長吉に助けを求めて見た夢なのか。
来月はあの子の命日がくる。
その日がちかづくにつれ、私の心は落ち着かず、ざわざわしている。
その影響でこんな夢を見たのかもしれない。
だけど、あのリアルな暖かさと重さ。それにあのゴロゴロ音。
夢とはとても思えない……薄闇の中で見た後ろ姿はまさしく長吉のそれだった。
猫というのは本当に不思議ないきものだから、死したあとも人間にこんな魔法をかけるぐらいは容易いのかもしれない。
思い込みでもいい。夢でもいい。
あの瞬間、あの子は間違いなく私のところに帰ってきてくれたと思いたい。
しんどくて眠れない私をゆっくり眠らせてくれてありがとう。
もう、大丈夫だからね。お前もゆっくりおやすみ……長吉。
そして美雨様はというと、今日も通常営業。
こうしてみると似てるように見えて、やっぱり美雨様と長吉は別物。
ねえ、美雨様。
昨夜私の枕元で寝てくれた?

美雨「おしえてあげないよ」(ジャン♪)←某CMかよww
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