
実家にいた頃、当時の外猫たちがよく近所の猫と喧嘩をして、ニャウーという声が表から聞こえてくるたびに、仲裁のために飛び出していった。寒い季節の夜中なんかに喧嘩の声が聞こえてくると、聞こえないふりをしようかしらと思いながら(実際、聞こえないふりをしたこともあるけれど)、上着を羽織って、懐中電灯を手に外へ出ていくと、やっぱり懐中電灯を手にした父や母も、猫を探しに出ているのだった。
今では、実家の外猫のポチとタマがときどき近所の誰かと喧嘩をすると、父が仲裁に出かけていく。父が心配するのは、病気の感染もそうだけれど、目をやられないかということである。伯母は猫好きで、白黒猫を飼っていて、外の野良にもご飯をあげているのだけれど、その外猫の一匹が、喧嘩で片目をやられて、失明してしまったそうである。その話を聞いて、猫おやじの父は、猫用の防護メガネみたいなものが作れないだろうかなどと、突拍子もないことを言っている。
最近のコメント