あの子が虹の橋に旅立ってまもなく一年を迎えようとしています。
正直、今の私は精神的にかなり不安定で、まだ自分の心の中に空いた大穴が完全にふさがってはいないのだと実感します。
美雨がだいぶ私の心を癒してくれましたが、それでもまだダメです……。
ネコジルシも最近数日に一度しかログインしていません……11月が……あの日が終わるまではそんな気分になれなくて……。
11月に入ってから事あるごとに、思い出してしまうのです。
帰宅すると、「ああ、1年前の今日はここで出迎えてくれた」
布団に入ると、「そういえば毛布にくるまってたなあ」と思い出してしまうのです。
1年前の今頃はまだ生きていた……。
美雨はパッと見が長吉に似ているので、似た仕草を見るのが辛い事もあります。
今月に入ってからは……特に。
心の痛みはもう、だいぶ癒えたと思っていました。
私はもう平気だと思っていました。
でも、まだダメでした。
あの日が近づくにつれて、泣く事が増えてきました。
しかも、そんな私の気持ちを知ってか知らずか、最近の美雨は長吉とそっくりの行動をするようになってきました。
帰宅して、椅子に座ると長吉は必ず私の膝の上に乗るのが習慣でした。
それゆえ、あの子が亡くなった時……亡くなる直前まで私の膝の上にいて……突然心臓が止まったあの子は私の膝から落ちたのです……。
今でも、その光景とびっくりしたような顔で亡くなっていたあの子の顔が私には忘れられないのです。
美雨には最近までその習慣はありませんでした。
なのに、先月頃から急に、美雨は帰宅して椅子に座った私の膝の上に乗るようになりました。
……お願い……それやめてよ……思い出してしまうよ……あの……悪夢を……。
それを忘れるように、私は今、長吉の人形を作る事に没頭しています。
先月末よりほぼ毎日試行錯誤の繰り返し。
なんども作り直し。最初からやり直し。
こんなの違う……これも違う……。
始めて半年も経っていないし、技術が未熟なのだから、完全再現はできないのはわかっています。
でも、作っても作ってもこれは違うとやり直す。
時には美雨に作りかけのパーツを持って行かれる。
そんな時「ああ、これは長吉がダメ出しをしてるな」と苦笑しながら新たに作り直し。
真っ黒な美雨と違い、ブラックスモークだった長吉の毛色は再現が難しい。
「ホント、なんであんたそんな面倒くさい毛色なの?」とブツブツ言いながら、混色作業を続ける。
端から見たらちょっとヤバイ人になってるかもね。今の私w

ベースまでは作れても、植毛の段階でいつも挫折する。
市販の羊毛に似た色がない。
でも、妥協したくない……。
そこで考え出したのは、混色で作るのではなく本物と同じにアンダーコートを白で作ってみようということ。

白毛を植毛してすごく短くカットして

さらにそこに混色した毛を被せるように植える。
この写真は練習の段階の写真だから、本番よりは浅く作ってあるけど、おそらくこれで再現できる。
オーバーコートの上毛もただ、黒と白の混色のグレーでは何か違う。
もっと近い色があるんじゃないかと、休みの日に手芸店を渡り歩き、ようやく少し似た色を見つけ出した。


当初はリアルサイズの大きさで作るつもりでいたが、毛の再現の手間を考えたらとても21日には間に合わない。
それどころか年内に完成しない。
なので、初回はマスコットサイズにすることにした。
毎年、一体づつ命日までに作ってあの子に捧げることを私は心の中で約束したから。
来年はもっと君に近づけるよ。
さあ!あと三週間!日記書いてる暇はない。急いで仕上げて行かなくちゃ!
虹の橋のあの子に捧げる私の祈り……どうか無事に完成しますように。
そしてあの子に祈りが届きますように。
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