いま12歳。
うちに来る前は、何不自由ない生活をしていました。
生まれてから12年、前の飼い主さんに怒られたことはありません。
ヤンチャをしても、お転婆過ぎても、なにをしても前の飼い主さんは怒りませんでした。
「黒子ちゃんはかわいいねぇ〜〜」
「黒子ちゃん、いい子だねぇ。」
「黒子ちゃん、黒子ちゃん・・・」
毎日毎日たくさんの愛情を受けていた黒子。
そんな黒子は兄弟のビオと我が家へやってきました。
もちろんビオもたくさん愛情を受けていました。
飼い主さんがご病気のため、一緒に暮らせなくなったからです。
今までの生活は例えるならお姫様。それがいまでは庶民・・・・
黒子にとってはカルチャーショックなことだらけだったことでしょう。
まずは、怒られることが初体験。
今まで何をしても良かったのに、ここの家ではそうはいきません。
怒られたことがないと言うことは、反省をしたことがないと言うことです。
人間怖っと思うこともなかったわけです。
我が家は褒められるときも怒られるときも平等です。特別扱いはありません。
家へ来てから、私は大きな声で黒子を怒ったことがあります。
それは、前からいる子を叩いたからです。
そのときの黒子・・・・ショーーック!!と言った感じで、猫タワーの穴ぐらにこもり、次の日の朝になってもでてきません。
「どうせ・・・黒子・・・いらない子だもんね・・・・」と言わんばかりの落ち込みよう(^_^;)
そのときは、黒子をなだめたくさん触り話かけました。
すかさず「そうだよね!黒子カワイイよね!!」と言う感じですぐに元気に。
浮き沈みが激しすぎる黒子・・・叱りにくい。
そんな黒子も半年も経つと気にしない性格に拍車がかかりました。
いまでは怒られても、長い間反省せず。
食べたい物をいつまでもおねだり、食べれるまで鳴く・・・・
なんだかんだで庶民の生活になれたお姫様。

いまでも私は黒子やビオの様子や写真を飼い主さんにメールで送ります。
その度に、かわいいかわいいとメールを頂きます。
我が家へも2回ほど会いに来られました。
黒子やビオは叶うなら前のお家での暮らしが幸せだったと思います。
今でも飼い主さんは2匹を大切に思っています。
私は2匹は我が家の一員だけど、飼い主さんの猫でもあると思っています。
2匹が実際どう思っているか?はわかりません。
でも、この子たちだけに頑張って!と言うのは違う気がします。
色んな人生の転機を猫は迎えることが多いです。
1匹から2匹になったり、引っ越したり、飼い主の人生の転機に付き合うことになったり・・・・
飼い主が猫のため・・・と思っていることが猫が望んでいることではないかもしれません。
そんなとき、猫は猫なりに知らせようとすると思います。
体調不良や普段と違う行動をしたり・・・。
飼い主が与えた変化で猫が頑張らなくてはならないなら、それは猫だけでなくて、飼い主も頑張らなくてはいけないことかもしれません。
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