PCの置いている部屋(主に私の作業部屋だが)は排熱で暖かいので、美雨は夏はここにはあまり寄り付かないが秋冬にかかり始めることから出入りが増える。
PCで調べ物をしていようが、本を読んでいようが、チクチク作業をしてようがお構いなしだ。
さすがにずっと膝に乗られると、いろいろ面倒で邪魔なので床に下すのだが、それでも床にごろりと横になってこっちを見ている。
そんな時、私はとても複雑な気分になる。
美雨がいつも横たわるその場所は、まさに2年前に長吉が私の膝から落ちて息を引き取ったその場所だからだ。
元気だった長吉が、何の前触れも何もなくいきなり私の膝より落ちて、突然死したその時の記憶は2年近く経つ今でも脳裏から離れない。
その場所に横たわっている美雨と、長吉の最期の姿がダブってしまい、目をそむけてしまいたくなる。

昨夜、美雨が珍しく吐き戻しをした。
ほとんど食事を吐き戻すことのなかった子なのでびっくりしたが、量も少なく、食べたものがそのまま出た感じだし、本猫はケロッとしてそのあとも活発に遊びまわっているし、今朝も普通に食事をしたので、ほぼ心配はないと見ているが長吉のことがあってから、私は美雨にほんの少しでも異変があると怖くてたまらない。
食事量や飲水量に変化はないか?
その後さらに吐きはしないか?
辛そうな様子はないか?
体のどこかに異変はないか?
主人には「神経質になりすぎだよ」と言われるが、頭の中では「また長吉のように突然何かがあったらどうしよう」という想いでいっぱいになってしまうのだ。
長吉の突然死は、予防しようと思えばできたものかもしれないと今でも思う。
私は何もしてやれなかったし、可哀想なことをしたと今でも後悔している。
もっと生きられたかもしれないのに、私が小さな変化にちゃんと気づいてやれなかったからではないかと、悔しくてたまらない。
当時、獣医師にも「毎年の検診にも問題がなく、特に持病もない子だったので、血栓は本当に予測できなかったこと。どうしようもない」と言われたが、それでもやはり悔やまれて仕方がないのだ。
だから、美雨の変化には気をつけている。
私の気持ちを知ってか知らずか、私の膝の上でのんきに眠っている。
とりあえず、体調に問題もなさそうだ……よかった。
この時期は、暇さえあれば私の膝に乗っていた長吉を思い出してしまうが、いつか長吉に虹の橋で再会するその日まで、私はこのトラウマと付き合っていかなければいけないんだろうな……。
さて、暗い話ばかりも何なので、しずくさんの途中経過を。

足の先から植毛をはじめて(この子の柄だと体はダブル植毛は必要ないので)一気に長い毛を植えます。

一時的にモッフモフの長毛猫になってますwww(どこの子やこれ?ってぐらい別猫になってるよww)

模様に沿って白い長毛を先に植えまして

今は黒い毛を植えております。
果てしなく長い作業です……一週間近くかかってまだこれだけ……。
背中に正中線を引いて、両サイドから正中線に向かって下から少しずつ植えていくと自然な毛流れが作れます。
植える間隔は2ミリ間隔ぐらいなので、植えても植えても終わりませぬ……w
全部植え終わったらバッサリとカットして、尻尾と肉球を作って、細かいところを整えれば出来上がりです。
今後の予定としては……。
しずくさんが終わったら、いよいよ今年分の長吉にかかります。
長吉とそっくりさんなぐらいよく似ているヒカルのママさん家のヒカル君も同時に作るので、これができるのが早くて11月下旬。
時間がかかりそうなら、長吉の命日があるので長吉を優先しますが、遅くとも年内にはヒカルくんもできると思います。
そのあとは、サトミさん宅の虎太郎くん。できたら2月ぐらいまでには。
ヒメッコさん宅のヒメちゃんは遅くても3月中頃までにできたら。
最後がコナニャーさん宅のコナくん。
できれば命日に間に合わせてあげられれればいいんですが、予定通りいくかなあ……。
これでお受けしてる全員分やっと終わりになります。
このサイズのリアルタイプのしずくさんで製作に大体一ヶ月かかってるので、多分私の腕の調子やら時間がどれだけ取れるか、とか柄の複雑さとか考えると予定通りにはいかない気もするし。
そこは気長にお待ちください。
全員分終わったらまたモデル猫さんを募集するかもしれないし、しないかもしれないし、その辺は今はまだ何も考えていなかったりします。
でも、モデルさんを作らせていただいたおかげで以前に比べると技術はだいぶ上がりました。
今後はいかに綺麗に仕上げられるようになるかに注力できたらなと思います。
さて、残りの植毛頑張ろう。
作業に集中していると、余計なことを考えなくなるので、私にとってフェルト人形作りは時々襲いかかるこんなトラウマに苛まれる時にはいい対処方法なのかもしれません。
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