
外でカラスの鳴き声がしたので窓の外を見たら、家の前に出してある収集前のごみ袋が少し突付かれた。しばらくしてまた来たから、窓のこっち側でちょっと手を動かすと、驚いて飛んでいった。まったくカラスは周りをよく見ている。
そういえばみゆちゃんはどこかしらと思って探すと、先ほどからずっと玄関の土間に座って、扉についたガラス窓から、ごみを漁るカラスの様子を一部始終うかがっていたらしい。
実家の外猫用のえさを食べに来たカラスをネロは一睨みで追い払ったけれど、みゆちゃんだったらカラスになめられそうで心もとない、ということを以前に書いたが、やっぱりその通りであったらしい。
カラスに相手にされなくて猫のプライドが傷ついたのか、また来たら今度こそぎゃふんと言わせてやろうと頑張っていたのか、みゆちゃんは、いつになく長いあいだ、玄関から表を眺めていた。
(漱石先生の猫もカラスにはしてやられてたんだから、あんまり気にすることないよ、みゆちゃん)
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