
私は田舎町で、移住者を誘致する…という変わった仕事もしています。
日々、様々な相談を受け、場合によっては空家の案内などもします。
移住の理由は千差万別なのですが、この2年で5件の
「ブリーダーをしたい」という方からの相談を受けました。
これは具体的な相談カテゴリでは、新規就農に次いで
多い数となります。
理由としてはおそらく…
①近隣から離れていること
②家賃に比べ物件のサイズが大きくなること
③ペットブーム
かな?と思います。
また、あまり詳しくは書けませんが、
家庭的に問題を抱えた方も多いように感じます。
その中でも色んなケースがありますが、
「今からはじめる」という方が多く、
そのビジネスの仕組みをあまり知らない私としても、
不安になることが多いのです。
たまたま私は、愛護に携わっており、
生き物を扱うリスクについて少しは理解があるので、
希望者に様々な確認をするのですが、そのあたり面倒に感じられるのか、
今まで成約されたことはありません。
そうした個人的なことを抜きにしても、
私が紹介した方が、地域でトラブルを起こした場合、
大きな問題に発展する可能性が高く、
社会的にもそこは避けたいものです。
ただ、ブリーダーを勧めるコンサルのような人がいて、
そこに食いついた人たちが、具体的に私のような者のところに相談に訪れているのではないか?という懸念がぬぐえませんが…
この仕事をするまで、ブリーダーしたいって人に会ったことないですしね(笑)
しかしそもそも、
ブリーダーに「なりたい」って人は、
その「リスク」についてどう考えてるんだろうか?と思い、
《ブリーダー》《リスク》で検索すると、
所謂悪質ブリーダーに出会うリスクがHITしても、ビジネスとしてのリスクが見当たりません。
もう少しこのあたり、情報として提供してもいいような…
ブリーダー自体を否定するわけではないのですが、
(好悪の感情は抜きにして)
難しいビジネスだろうなとは想像できます。
生産物である以上、不良在庫を抱えることもあるわけで…
それが精神活動を営む生き物でってあたりは、より強い倫理観が問われるものかと。
障害をもって産まれることもあるでしょう?
売れ残ることもあるでしょう?
そういう場合、どうすんだろうと。
理解ある里親様が見つかることもあるでしょう。
見つからない場合もあるでしょう。
経済的にかなり潤沢でなければ、スタートは難しいと思います。
相談件数が多いとなれば、きっと参入障壁も高いでしょう。
イニシャルコストの回収には理論上、ミニマムでも当初から3人の優良顧客が必要でしょうし、
純粋にこれだけで経済的自立、と考えるとかなりハイリスクに感じます。
ビジネス、むしろ「この血統を絶やさない」といった志こそ重要かもしれませんね。
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