毎年誕生日は迎えますが、今年はキリのいい数字の年で、ふと振り返ってみると「あー……私もこんなに生きたのか」と今更ながらびっくりするわけです。
今まであまり考えたことはなかったですが、なんとなく自分の生きてきた時間が思ったより長いことに気づきました。
というのも、私はそもそもあまり長生きできないと思っていたからです。
親の話によると、私は最初から何度も流産しかけた子供で、まるで生まれてくるのを嫌がっていたみたいだと親がよく言っていました。
さらに、出産時も物凄い難産。
母体を生かす為に子供を諦めようという医師に判断されるギリギリまで親を苦しめたとのこと。（そのせいか、よく「お前は最初から私に苦労をかけてた」と母によく言われましたｗ）
その上小さい頃はひどく体が弱く、心臓には先天性の不整脈を抱え、ほぼ毎月のように熱を出したり腹痛を訴えたり、貧血で倒れたり、小児喘息を患ったり……親には心配をかけまくった子供。
当時医者からも「これだけ体が弱い子はおそらく成人まで生きないだろう」と言われてた私が半世紀以上生きてるんだからびっくりですｗ
それどころか、今じゃ滅多に風邪すらひかない健康体。人生はわからんものです。
子供が好きで教育大に進み、保育士や小学校教諭の資格を取ったりもしましたが、残念ながら私の就活の頃は教職が大人気で採用倍率もすごく高くて教職にはつけず、さらに皮肉ことに、弱かった体の影響か、私自身は子供には恵まれず親になることもできませんでした。
これも皮肉といえば皮肉な話です。
まあ、いろいろ努力してももうどうしようもないとわかった時、正直最初の頃はそれで結構落ち込んでおりました。
そんな私に10年寄り添ってくれたのが長吉。
仕事のストレスで心の安定を崩し、さらに両親を相次いで失い、私にとって最悪の時代に私の元にやってきたのが長吉。
心が不安定だった頃の時間を、彼はずっと一緒にいてくれました。
これがどれだけ私にとって救いになったか。長吉には感謝しても仕切れない。
私は猫を「自分の子供代わりに育てる」と言う考えは持っていません。
家族の一員として愛してはいるけど、それは私の子供の代わりではない。
種が違うけど、縁あって一緒に暮らす家族。そんな考え方でした。
主人と私も元は他人であるけど家族として暮らしているように、私と長吉もそういう関係の良きパートナーでした。
陽の当たるリビングで何かを思い耽るような姿の長吉。
彼はよくこうして過ごしており、この姿を見るのがとても好きでした。
彼はとても頭のいい猫だったと思っています。
人間の考えることは全てお見通し。いや、自分のいる世界の全てをちゃんと理解した上で、猫としてそれらしく人間とうまく暮らせるように、彼自身が演じているのではないかとすら思うことがありました。
言葉は通じずとも、彼は思慮深く、自分の立ち位置を理解しており、私たちに対して彼は対等な立場でした。
だから、失った時の悲しみは血の繋がった家族と同様の喪失感。
でも、まるで誰かが嘆き悲しむ私の様子でも見ていたかのように、降ってわいたように美雨との縁が繋がる。
この一連の流れが、今でも不思議で仕方がありません。
うちに来た当日の美雨。
すらりとして華奢な子猫。
でも、すごく生命力の強い目をしてました。
美雨が来てもう丸2年もたったのがとても信じられない。
あっという間の2年間。
そりゃ私も年取るわけだ……ｗ
長吉と同じく、美雨も全て理解していて、逆に人間を自分に都合よくなるようコントロールしているんじゃないかと思うことがよくあります。
そう、だから私は思わず彼女を「美雨様」と呼んでしまうのかもしれません。
わかった。
ならば私たちはずっとうまくやっていけるね。
言葉でコミュニケーションできない、姿の違う大事な家族。
これから先もよろしくね。
……なんかとめどないわけわからん話になっちゃいましたが、誕生日ということで、なんとなく考えてしまったことをだらだら書いちまいました。
お粗末様でしたｗ
美雨様、本当は何もかもお見通しなんでしょ？
美雨「いわぬがはな♪」
ぺったん したユーザ
ぺったん
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