マイクロチップ義務化

2019年6月11日(火) 289 / 1

「動物の愛護及び管理に関する法律」改定が本格化して、いくつかの改正がなされそうですね。

その中でマイクロチップ（以下MC）があります。ただし、第一種動物取扱業者（ブリーダーとショップのみ）に対する規制です。第二種（１０頭以上の譲渡を目的にした個人・団体）と一般所有者は＜努力義務＞となってます。（個人的には、そこを除外して良いものかは首を傾げます）

また、義務化とは言え罰則規定無しですし、チェックする仕組みがない。犬に関しては狂犬病予防法で罰則規定まである「犬鑑札」と狂犬病予防接種「済票」の２つは、そのまま残るのでダブル・スタンダードとなってしまいます。

さて、MCの効果はどうなんでしょうか？
必ず飼い主が分ると思ってたり、どこにいるか分るなんて言う人もいる始末で、まだまだ認知度は少ないと思います。リーダーをあてたら飼い主名と連絡先が表示されることはありません・・１５桁が表示されるだけ。

すでにショップでは挿入済みで販売してる例が多いのですが、実際に迷子で飼い主が判明する例は５割程度です。東日本大震災の事例でも挿入済みの飼い主は判明しませんでした（１例しかない）。

しかし５割が分るという点を進歩と考えれば相対的には良い法案かと考えます。

マイクロチップ運用組織はAIPO、FAM、JKCなど複数ありますので、問い合わせ先が複数であることも今後の課題です。トレサビリティの把握面ではシステム変更を余儀なく必要とします。（トレサビリティとは例えると宅配便のように現品がどこにあるかが分るようなこと。どこで産まれ、どのショップで売られ、誰が飼育してるかを記録しておく仕組み）

民間であるAIPOなどが費用面を負担するのか税金が投入されるのか？　運用組織の統合がなされないと実地面で不都合があります。

外れないメリットに対して最大の難点は＜目に見えない＞こと。「鑑札」や「済票」は見えるので大変に有難い飼い主明示ですがリーダーが無いと全く無意味なMCは災害時に役に立たないでしょうね。＜MC挿入済＞の札を着けてれば他人に分るのですけど・・実際にそうしてる人もいます。

飼い主がMCの仕組みを知っていれば問題は少なくなると思います。

16 ぺったん