野犬（ノイヌ）と野猫（ノネコ）

2019年7月16日(火) 362 / 6

野犬は普通「ヤケン」と読むが正しくは「ノイヌ」らしい。野猫は「ノネコ」と読む。
（野犬と野猫とタイトルにしたのは「猫問題」と共通するから）

最近、山口県周南市の野犬問題がテレビなどで報道されてるので知ってる方も多いと思う。
緑地公園（野球場や運動場などがあり広大な敷地の公園をイメージすると良い）内に百頭以上の犬がいるので問題視されてる。公園は一般の人が楽しむ公共の場所だけど、そこに犬が多数出没するので人はおちおち行くことさえ躊躇う状況だという。周辺は民家であり、そこにも出没して咬傷事故を起こしている。学校では＜野犬に出会ったら＞の対策さえ授業で行うという有様。

これが私の知ってるだけで３年は続いている。その前から存在していたことは間違いない。

そもそも野犬とは便宜上使うのであり、その定義があるかは不明だが、通常は人が関わっていない犬つまり野良犬の二代目以降の犬を指してる。緑地公園で捨て犬が複数いて繁殖した犬が更に増えて百頭以上に増えたということ。しかし、どうやって食べて繁殖するかというと＜餌やり＞がいるから。周南市は餌やり禁止条例があり、見つかった場合は氏名などを公表するとある。でも自ら氏名を公表して餌を堂々と与えているのが実情・・

一方で行政側は住民に不安を与えるために捕獲に努めており、昨年だけで７５０頭を捕獲しており、ほとんどが譲渡に回っている。
https://www.j-cast.com/tv/2019/07/03361680.html?fbclid=IwAR2PeTNu7Hex0vm3MoDdd_MUKB9y454E9QPWXNsqteGIcz2DlPVv91hBXT4

これだけ捕獲してもまだ百頭以上残ってるって繁殖が凄いっていうことですよ（猫の方がもっと凄いけどね）。

さらに酷いと思うのは、餌やりグループが行政捕獲を実力行使で妨害してること。捕獲されると殺処分されると反対しネット上でも拡散。（実際は譲渡されるのが大半で殺処分は少数）
百頭以上の餌やりってどれだけの量か分ります？猫とは訳が違う！
みんな２０キロ前後の犬たちで餌の量は半端ないです。駐車場に＜天の川＞のようにばら撒いている写真もありました。夜になると駐車場に犬が集まってきて、車から餌をばら撒くのを待ってる。
住民は防衛のために棒を持っていたりバットを携帯したりすると、それを見た餌やりは犬を虐待したり虐殺してると騒ぎ立てるので始末に負えない。

簡単に言うと＜住民・行政＞VS＜餌やり＞の対決。　猫問題と共通してると思ってる。

この問題に対していくつかの対策が案として浮上してる。
①狂犬病予防法に基づき全頭捕獲して譲渡に努める（現在実施中）
②TNR。捕獲して去勢・避妊して野に放す
③保護区を作る案

こんなところですが
②はこれ以上繁殖しないという点は認めますが、住民の不安はしばらく続きますし狂犬病予防法に抵触します。
③は一見理想的に感じる方もいると思います。保護区の取得は誰が行い、その費用負担は？
また、保護区のイメージからすると餌を与えずに犬が狩りを行うことになります。しかし、提案してる方は餌を与え去勢・避妊をしようとしてる。ただの自然を装ったシェルターの考えに思えます。日本国内では難しいんじゃないかなぁ？？？

私は①案に賛成しています。①は日本全国で普通に行われていて保健所等に収容される犬と何ら変わらないです。何故、山口県周南市の犬だけが特別なのか分りません。野犬と呼ばれて怪我や病気で死ぬより、一般家庭で飼育される方が幸せだろうと思います。皆さんの地元でも収容されてるからウロウロしてる犬を見かけなくなっているはずです。収容されたら殺されると思ってる方がいまだに多くいます。そんな事はありません。殺処分される場合もありますが、たいていは譲渡されています。

これを書いたのは猫問題とほぼ一緒だと考えたからです。外にいる猫は犬に比べてはるかに多いです。猫をみかけない日はまず無いと言ってよいでしょう。猫の殺処分の数も犬に比べて圧倒的に多く、しかも幼齢猫が６～９割（地域差）です。産まれたら保健所等に持ち込むのです。ロードキルは殺処分の８倍（H29年で３５万頭弱）。いかに外に出す、あるいは外飼い猫が悲惨な目に遭っているのか！！

私は犬も猫も好きで飼育してます。完全室内飼い派です。繋がれている犬や外でウロウロしてる猫を見る度に悲しい思いをします。可哀想だと思うからです。去勢・避妊してるから外に出しても大丈夫だと言う方もいますけど、ロードキルと他の生き物の捕食や糞尿問題を度外視では猫好きだと言えないと思ってます。

ゴミが多い場所にゴミが集まります。綺麗な所にはなかなかゴミを捨てません。外猫がいる場所に猫を捨てる人がいたり、外猫が多い地域は何気に外に猫はいて普通だと思ってる人がいるものです。外猫に癒されると言う方もけっこういますよね。外猫専門の写真家もいますけど、室内飼育推奨の環境省は苦虫を噛む思いでいることでしょう。外に出す猫飼いが減れば殺処分もロードキルも自ずと減るんじゃないかと考えてます。

長文失礼しました。現在の思いを書いてみました。