にゃにゃにゃと独特な鳴き声ではんはなを呼ぶのは、狩のレッスンの時間だよーと呼んでいる時です。
はんはなたちがまだ小さかった頃、のらこがこの声で呼ぶと子猫たちは大喜びで集まってきて、我先にと獲物を捕まえたものでした。
でも今のはんはなは・・・
母ちゃんに呼ばれても、来ません。
何度も何度も呼ぶのらこが不憫になって私が出て行くと、息子が来ないのーと訴えかけられます。
すぐ近くの木の下でグデンと伸びて休んでいる時も、母ちゃんの声に頭だけ起こして、えーこんな暑い時に狩とかムリだしー、と言っていそうな顔でボケーっと眺めています。
時には母ちゃんの呼び声に応えて出て行くときもあります。
母ちゃんは嬉しそうにはんはなの前に獲物を放します。
でもはんはなは、申し訳程度にテシテシしたら、コロンと寝転がってしまいます。
でも、狩りこそ猫の生きる道と信じて疑わないのらこは、自分の放した獲物を再び追って大興奮です。
なんなのでしょう、この違いは。
ガリガリに飢えて苦労した記憶のあるのらこと、生まれた時から食べるのに苦労したことのないはんはなの、育ちの違いなのでしょうか。
はんはなも、自分一人ではバッタやトカゲを追ったりしているんですけどね。
母ちゃんにやれと言われると途端にやる気をなくすのは、自分も身に覚えがありますけど・・・
今日の狩の特別講師は、とかげ先生です。
よろしくお願いします。

獲物が芝に潜って逃げる時はこうして追うのよ。

母ちゃんがんばれー・・・

母ちゃーん、捕まえられた?

はんはなの耳のそばにあるのはとかげ先生のしっぽです。
己のしっぽを犠牲にしてまではんはなの教育に協力してくれているのに、とかげ先生のその気持ちは届きません・・・
母ちゃん、もう終わったー?

あまりに生徒が不真面目なので、とかげ先生はしっぽを残して帰って行きました。
生きるための第一歩は狩りだと、一所懸命息子に教えようとするのらこ。
一方で、狩なんてメンドーなことしなくても食べるのに困ることはないと猫生を甘く見ているはんはな。
はんはな君、あなたの読みは、正しいです。
あなたたち親子には、美味しいごはんと快適な住まい、そして優しい家族に甘えながら幸せに過ごす猫生が用意されています。
でも、でもね、母ちゃんはあなたのために一所懸命獲物を捕ってきてくれるのですから、もう少し真面目にレッスン受けた方がいいと思いますよ。
最近のコメント