車がなく、犬から隠れる場所がないので道路の隅っこにニャン太が座り込んでいた
ニャン太〜!
持っていたカリカリを振ってみる
ちょっと遠ずきて、ニャン太の表情は見えない
犬は2匹、大きな声で吠え続ける
犬の前を通るのは躊躇したが、外から周り込んでいる間にニャン太がいなくなっては困る
犬の前をまっすぐ通りすぎニャン太の近くへ
ニャン太は後ずさりし、座っていた場所から下へ降りる
ニャン太は降りた場所から私を見つめる
逃げ出さない
ニャン太〜
ニャン太〜
カリカリをニャン太がいた場所に数粒置き、少し離れる
じっと待つ
何分経った?ニャン太が匂いに釣られ上がってきた
カリカリを食べていてるようだ
離れた場所から、カリカリを手に持ち名前を呼び続けるが近づいてこない
ニャン太〜、ニャン太〜帰ろう
ミャ〜、ミャ〜
ワンワンワンワン(二匹の犬)
ニャン太〜、ニャン太〜帰ろうよ〜
ミャ〜、ミャ〜
ワンワンワン
傍から見たら謎の掛け合い
どうやら、ニャン太は犬が怖いみたいだ
ニャン太〜、頑張って!
近づくと逃げられるので、声援を送る
ニャン太は、いを決したように道を渡ってきた
駐車場まで来ると、ニャン太の姿が犬から見えなくなり静かになった
ニャン太はホッとしたように、車のない駐車場に座りこむ
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いつもそこに餌が置いてあるが、今日はない
家を覗こうとしている
ご主人が「頭がいいから犬から見えないように渡って来て、家の中を覗くんだよ」
本当にその通りだった
ニャン太、凄いね
こんなに順応してるなんて
ニャン太は、カリカリに見向きもせず一定の距離が保たれて安心したのか眠りだした
ご主人がいるなら、このまま帰るけど
今日はご飯がもらえないかもしれない…
可哀想になり、家に電話をし猫缶を持ってきてもらった
20分位すると猫缶を持って母が来た
さっきまでくつろいでいたニャン太は、母の顔を見るなり走り去る
や、ヤバイ
ニャン太は、走り去った場所からこちらの様子をうかがっている
母に隠れてもらい、またニャン太に声をかける
10分位続けると少し近づいてきた
猫缶を開け、持ってきた器に指ですくって入れるとちょっとずつ近づいてくる
ニャン太〜おいでおいで
たっぷりと匂いを嗅がせる
捕獲に失敗した日は、比較的すぐに近づいてきたのに今日はかなり警戒している
ニャン太は匂いと空腹に負けたのか、やっと器から食べ始めた
私が手のひらを向けると、指についたフードをペロペロ舐めた
ニャン太〜(泣)
とりあえず、缶詰を全部食べさせよう
ここで逃したら、このお家に来れなくなってまた行方不明になってしまう
パクパク食べるニャン太
このまま、捕まえたら行けそうな気もする
でも、でも
迷っていると空になった缶詰が転がる
ニャン太はビクッとなり餌から離れる
今日は駄目だな
器を置いて私が離れるとまた食べ始めた
ご飯に夢中になっているので、私はまた近づきしゃがむ
逃げないよう見守る
ニャン太、帰ってこないの?
撫でたら思いだすかな…
右手はウェットフードまみれなので、左手で撫でようとした
その時、左肩にかけていたトートバッグがずり落ちる
あっと思った瞬間、ニャン太は道の向こうに逃げてしまった
道の向こうで、ニャン太は座り込み毛づくろいを始めた
まだ、少しフードが残っている
お腹いっぱいになった?
水飲まないの?
ニャン太に器を持ち近づくと、最初にいた場所からヒョイと下へ降りてしまった
下の家の裏は日陰になっているので、今度はそこに寝そべってしまった
迷子になった約1ヶ月の間
ニャン太はすっかりここの生活に慣れてしまったようだった
どうしたらいいんだろう(泣)
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