
脱走したマルリを噛んだり、
ナミを追いかけて我が家に闖入したり等、
厄介な近所のボス猫こと「鉄砲玉」。
彼が、この周辺に居続ける理由は、
近所に餌やりさんがいるから、である。
それもそれでモンダイだなぁと思いつつ、
ご近所さんということと、我々がヨソモノということもあり、
なかなか接点が見つけられず、今に至る。
そんな本日、
仕事が終わってからジョグ練習するため、
その餌場となっているガレージの横を通った折、
そこに鉄砲玉がいた。
そして鉄砲玉だけではなく、
少し小さな黒猫とハチワレの姿も。
鉄砲玉は、我が家の猫族に対する恫喝的な態度とは180度違い、
ふたりがゴハンを食べる様子を見守り、
近づいてきた黒猫の額を舐めるなど、甲斐甲斐しく世話をしていた。
なるほどそうかと、何となくではあるけれど、
彼のことが、ホンの少し理解できた気持ちになった。
彼にも守りたいものがあるんだ。
だからこそ、必死なんだろう。
たぶん、そのふたりは、彼と血はつながっていないと思う。
ここで出会って、年上だった彼が、自然と、
この場所や、その子たちを守る立場になったんだろう。
シンパシーを感じて、
彼を許せる気持ちになった。
私にも、守りたい世界があるから。
何かを嫌いになることは難しい。
どうせなら、好きになるほうが気楽だ。
私も、彼を許すことで、
面倒な荷物を一つ、捨てることができた。
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