特に真夏はニードルフェルトを作るのは正直辛いのでペースを落としてました。
簡単な品なら短時間でできるので全く問題ないんですが、リアル系の細密な作品はエアコンがガンガン効いた部屋でやらないといろいろな意味で辛いw(特に植毛を必要とするものは湿度や汗で台無しになってしまうので)
というわけで、少し休止期間をおいてたのですが、10月に入ってから製作再開。
久しぶりにニードルを持ったので、感覚を戻すのに苦労しました。
本来ならヒメッコさんのところのヒメちゃんを先に完成させなきゃいけないんですが、時間を置いて改めてみてみると、大幅な手直しが必要かなあとちょっとそんな気持ちになりまして。
私の悪い癖です。時間を置いてしまうと、どうもいろんなところが気になって作り直してしまいたくなる。
あそこがきになる、ここを直したい、ここが違う気がする……ええい!もういっそ作り直すか!!!となりました。
こんなことならいっそ別のものを先に作ってしまおうかということで、順番を変えました(ヒメッコさんごめんなさい。もう少し納得いく作りに変えたいのでもうしばらく待ってください)
というわけで、再開第一弾。
モデルさんはこの子。
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のりこおばちゃんさん宅のイチくん。
実はだいぶ前からお約束してまして、本来なら今年の春頃にお渡しできればと思ってたのですが、まあいろいろありまして取り掛かるのが遅くなってしまいました。
時間はかかってもいいと快諾いただいたので、お言葉に甘えてしまいました。
目の色にこだわっておられたので、目は自作にしました。
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ぱっと見黄色にも見えるけど、青みがかった緑にも見えるとのことで、お借りしたお写真から目の色を抽出して、自作の目を製作しました。やはりリアル系になると、目の印象で全然出来栄えが違います。
市販のものより表情が抜群に映えますのでここはこだわりたいところ。
だいぶ前に、テストで作った目の画像をお送りしたら、OKをいただきましたので、夏前に試作品の顔を作ったのですが、そこで止まっちゃってたんです。
最近は大きい作品を作る時は必ず試作品を作るようにしてます。
改めて、試作品の顔とお借りした写真を比べると、なんか目の印象が違う気がして、瞳孔が細いタイプのものも作ってみようと思い、それを使って作ってみました。
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左が夏前に作った試作品。丸い瞳孔。右が今回作ったもの。(目は、貼る前の仮入れ=この時点では取り外し可能)試作品と並べてみると、同じ写真を元にしたのに、顔の印象が全然違ってる。
試作品の方が全体的にのっぺりしてるというか……。
いろいろ見比べて、ベースは今回作ったもの、目は縦長の瞳孔のものにしようと決めました。
今までいろいろな作り方を試行錯誤してきましたが、今回は、目を入れる前にベースの顔立ちをしっかりとさせておくことにしました。
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今まで作ってきて痛感したのは、ベースの顔の時点でできるだけ似せて作らないと色柄だけ似せても「なんとなく似てる別の子」になってしまう。ということ。
写真を見る限りでしかわからないけど、正面から見るとイチくんは割と四角い顔なんですよね。マズルもあまり出っ張っていない。でも、口周りは丸みがある。顎の周りもほっそりしてる。
写真から得られる情報は少ないですが、少しずつ顔を造形して行くことにしました。
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右側はまぶたと頰の肉付きを調整したもの(左側は触っていない)
こうしてみると右と左で印象が全然違う。
以前は講習会やハウツー本で習った通り、顔のベースの上に目を置いて、鼻とマズルに当たる部分に適当に大きく固めた綿を盛って……と、マニュアル通りの作り方をしてましたが、今回はちょっと変えまして、層を重ねるように少しずつ綿を盛って高くしていく方法をとってます。
恐ろしく時間かかりますが、調整はしやすいです。
半月ほどかかってやっとここまで。全身ができるまではもうしばらくかかりそうですが、進展がありましたらまた少しずつ載せていきたいと思ってます。
ちなみに、今回は上のモデル写真と同じ、立位で作るため、いろいろ大変そうですが、やりがいはすごくあります。
大切な子の似姿を作らせていただくのですから、慎重に慎重を重ねて、時間はかかりますが納得の行くものを完璧な姿でお届けできればと思います。
しかし、私の異常な凝り性は本当にどうにかならないものか……('A`)
時間ばっかりかかって困ったもんですよね。
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