いつも通りの対応を、猫族たちが見せるなか、
レプン姐さんだけは、少し違った表情だった。
何かお土産でもねだりたかったのかもしれないが、
少しばかり嬉しそうなそぶりを見せる。
「ただいま」と額を撫でると、細い目をして、私の疲れも吹き飛んだ。

時々姐さんは、私に頭突きをする。
私の身体のどこかに頭を押し付け、そのまま動かないのだ。
それが何を意味しているのか、ググっても分からない。
けれども私は、いつも優しい気持ちになって、
彼女をそっとハグしてあげる。
それを彼女は、ころころという音で返してくれる。
最近寒くなってきて、
他の子たちが、寝所で一緒に眠るようになっても、
彼女だけは、まだ部屋には姿を見せない。
長毛の彼女は、まだ寒くないからだ。
隣りの部屋でひとり眠る姐さん。
それでも私が、何とも思わないのは、
彼女に対する特別な信頼のせいだろう。
「そこにいる」から大丈夫。
面倒な仕事で憂鬱になるときも、
疲れて機嫌が悪いときも、
病気が不安で弱気に負けそうなときも、
レプン姐さんが
「そこにいる」なら大丈夫。
ときどきのシアワセはお金で買える。
ほんとうのシアワセは、私のお金では買えなかった。
そばに落ちてた(笑)
This Is the One
(私が本当に欲しかったものは、これだ)
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