その庭の草ひきをしていると、
隣りのYさん宅からトコトコとやって来るセンパイ。

1ヵ月ぶりかな?
いつもと変わらない距離感で、私に頭突きを繰り返しては、
少し離れて転がって、のんびりと私の作業を見物している。
「センパイ、少しは手伝ってくださいよ」
そんな風に声をかけ、私は孤独な作業じゃなくなった。
しばらくすると、Yさんがやって来た。
「うちのルル(センパイのこと)を知らないか?」と。
「あぁ、ここで寝転がってますよ」と言うと破顔し
「まるで君とルルはトモダチ同士みたいだな」と。

そうである。
私がこの徳島の田舎町にやって来て。
一番仲良くなったトモダチが、センパイだ。
変わらぬ不思議な友情は、種族と言う垣根を越えて、
いつまでも繋がっている。気恥ずかしいほどに。
お腹が空いてるわけでもなく。
居心地がいい場所に猫族は姿を現す。
それが私の隣ってだけだ、センパイにとっては。

草ひきも終わり、
よし帰ろうと車に乗り込む。
センパイはそんな私を見もせずに。
道路でゴロン。
また理由を考えて、
遊びにきますよセンパイ。
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