昨日は熊本で記録的な大雨。大きな被害が発生しました。ここ数年、雨が降れば必ずどこかの地域で甚大な被害が発生し、気が抜けません。新型コロナ感染の心配もある中での避難、追い打ちをかけます。被害に会われました方々に心よりお見舞い申し上げます。
また、新型コロナ感染者数も緊急事態宣言解除後、最多となりました。感染者数が少なかったこの長崎でも、ここにきて新たに1名が確認されるなど、心配事が尽きません。
そんな時に私事を綴ってる場合ではないとは思いますが、前回のつづきを…。
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一回目の捕獲に失敗した私は、その後も捕獲のチャンスを探ります。捕獲をやめようか迷いがなかった訳ではありません。
ただ、一度ご飯を貰えると学習した猫さんは、たとえ捕獲しなくても必ず毎日のように私の家に集まるようになります。もしかしたら、今以上に食べに来る猫さんが増えてしまうかもしれません。私は、多分それが嫌で捕獲へと突き進んだのだと思います。仕事で出張もある私がご飯をやれない時にどうするか悩まなければならない心配事、外猫さんにまでご飯をあげなければならない束縛された毎日が嫌だったからなのかもしれません。
無事に保護できても譲渡まで漕ぎ着けれる保証はないのに、保護してもしなくても結果は同じだったかもしれないのに…。当時は、私の気持ち的な負担が違っていました。気を悪くされた方がいらっしゃいましたら、ごめんなさい🙇
【5月24日夕方】
緊張した面持ちで部屋にご飯を置く。『愛(母猫)』は入ってきたものの私を警戒し外へ出てしまう。『うらら』は我慢できずに食べ始めた。きっとこの子が一番度胸が座っている。どこへ行っても人懐っこくて可愛がられるはず。次いで『ふわり』が恐る恐る食べ始める。『ふたば』も入ってきたかと思いきや、私に気づき飛び出した。やっぱり…
その後、『愛』と『ふたば』は入っては来なかった。今朝の今日だから無理だよね。あの時、意を決して鬼になるべきだった…。
最近は発情した雄猫がうろついている。
どうか、今日も一晩無事に過ごしてね。
【5月25日】早朝5時
『愛』がいた。急いでもろもろの準備をしてご飯を持って行くと、いつもはガラス越しに見える親子の姿が見えない。どこへ行ったのだろう。今日から仕事なので急いで他の用を済ませ外を探すが、いない。
嫌な予感…
『愛』はお別れを言いに来たのだろうか。お外で暮らす選択をしたのだろか。
仕事に行かないといけない…。私は沈む心を押して仕事へ向かった。
【25日夕方】
いた! 愛たち親子がいた。
お腹空いたでしょう。朝食べてないものね。もう一度、信じてくれてありがとね。
しかし、『うらら』と『ふわり』だけ。『愛』と『ふたば』は入って来なかった。
手を伸ばせば届きそうな所に温かい塊がいる。でもこの塊には手が届かない…
1枚隔てたこの窓の向こうを見て。今よりもっと生きやすい世界があるんだよ。待ってるよ。『愛』が納得して私の元へ来てくれることを願ってるよ。
【5月26日早朝】
“ぎゃー” っと鳴きわめく声で目が覚めた。襲われた‼️
とっさに家中の電気をつけて庭を照らした。窓を叩いて何かを追い払おうとした。子供たちは無事なの?落ち着かのない様子の『愛』が姿を見せた。子供たちは怖くて隠れているのだろうか。姿を見せない。
兎に角、『愛』だけでも食べさせないと。子供たちは母親からまだお乳をもらっているから。
ガツガツと必死に食べる『愛』。お腹が空いていたね。ここは安全。食べるものもにも困らない。襲われる心配もない。だから早く子供たちを連れておいで。
仕事へ行く時間。どうか無事でいてね。
【26日夕方】
急いで帰宅。『愛』は食べ終わると部屋の外へ出た。次いで『うらら』と『ふわり』が入って来る。『ふたば』はやっぱり私を見るなり逃げた。
その後、『愛』は外から私の行動を見張っているようだった。頭がいいね。本当に。
近くて遠い道のり…
しかし、今日も元気な姿を見せてくれたことに感謝。
【5月27日】
『愛』と『ふたば』は食べに来なかった…
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『愛』、そこに手を伸ばせば飢えることもなく、人の温もり、安らぎが約束されているんだよ。だけど君はそれを選ばない。そんな世界があるなんて知らないから。ただただ知らない世界だから怖いだけなのよね。
【27日夕方】
『ふたば』来ず
遠く遠く 遥かに遠く…
【5月28日】
今日も『ふたば』来ず
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長く 長く 遠い道のり…
【28日夕方】
以前から開放している部屋に、トイレを二つ置いていた。ふと見ると、そのトイレの中にオシッコが2つあった。“えー、できるじゃない‼️ 偉いねー。”
何も教えてないのにトイレと認識してくれていた。
【5月29日】
警戒心の強い『ふたば』は食べに来ない。
24日のあの日。捕獲を失敗した日、私はあの時神様から見離されたと思っていたけれど、あれはチャンスだったのかもしれない。あの時、『ふたば』を手放さず捕まえておけばよかった。悔やまれる…。
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草木が生い茂ってしまった庭。子育て中だったから驚かしてはいけないと手入れを引き延ばしていたが、可哀想だけど剪定の依頼をお願いした。一度での捕獲は諦め、先ずは『うらら』と『ふわり』から、そして『愛』と『ふたば』の順に捕獲することにしょう。
【5月30日】
今日も『ふたば』は食べに来ず…。
【5月31日 朝】
『ふわり』がいない…
どうしたのだろう。
昨日の朝も遅れて姿を現した。初めて見た時から、あの子だけが異様に体つきが大きかった。巣立ちが間近なのか。焦る。
ぱらぱらと雨が降ってきた。いよいよ本格的な梅雨に入る。
『愛』と『ふたば』は庭先で雨に濡れながら寄り添っている。甘えん坊さんなんだね。濡れてるよ。
今日の『愛』は、途中からご飯を食べるのをやめて外へ出てこちらの様子をずっとうかがっていた。これがお外で生きてきた母猫の姿なのか。こんな風に慎重にしなければ生き抜いてはこれなかったんだよね。
『愛』の体は子猫のように小さい。この小さな体で何度も出産を経験し、子育てしてきたのだ。だから本当に手強い。いざという時は、絶対に慎重だ。もうじき庭師さんが入る。庭師さんが来る前に捕まえたかったのに…。時間がない。焦る思いがつのる。
【31日夕方】決断…
長崎猫の会さんからも言われていた。発情の時期、母猫は既に身ごもっているかもしれないと。これ以上、不幸な子を産ませてはならない。だから、捕まえられるなら『愛』『うらら』『ふわり』を先に捕まえることにした。『ふたば』を一匹だけにすることに後ろ髪を引かれるが、母親が捕まればお乳は飲めない。ここへ来ればご飯がもらえる。きっとご飯を求めてやって来るに違いない。そう、信じよう。
でも現実は少し違った。
『ふわり』が来なかった…。
『愛』と『うらら』は直ぐに部屋に入って来た。さっと窓を閉めた。閉める瞬間、『ふわり』が現れた。
『愛』は動揺してうろたえている。『ふたば』と『ふわり』は取り残されて鳴いている。だけど、『ふたば』だけ取り残されずに良かった。『ふわり』が一緒にいてくれる。そう思うと少し心が軽くなった。
突然、離ればなれに引き裂かれた親子猫。心が痛む。ごめんね。本当にごめんなさい。
これからが、本当の意味での「いばらの道」だった…。
(つづく)
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保護後の写真
【恐れ入りますが、現在お世話等で私に余裕がなくコメントの返信が出来ませんので、お許しくださいね。】
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