先週から降り続く雨。被害もあちらこちらの地域で発生しています。被害に遭われました方々には辛く大変な思いをされていることと思います。心よりお見舞いを申し上げます。皆様も、どうぞ気をつけてお過ごし下さいね。
それでは前回のつづきです。
捕獲後、昨日までの生活が一変してしまいました。
【5月31日 捕獲初めての夜】
母猫『愛』、その子ども『うらら』は、うろたえ必死に鳴き叫んでいる。どこかへよじ登る音、走り回る音など凄まじい…。
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(保護後、しばらく時間が経って来た頃『うらら』)
コスモスも私も一睡もできていない。ごめんね。
今日から仕事なのに、コスモスを置いて私は出勤できるのだろうか…。
【6月1日早朝】
保護部屋を覗く。カーテンは無惨に引き裂かれ、カーテンレールは壊れていた…。
そうだよね。お外でしか暮らしたことのない君たちが、突然こんなところへ閉じ込められてしまったのだから。気が狂うほどに恐怖だよね。
コスモスにだけお留守番してとは言えない。私は急きょ仕事を休んだ。
その後…
『ふわり』捕獲。
![](/img/diary_image/user_194329/detail/diary_226537_1.jpg?h=2e8f89035cb5f0139ec90daf27a44117)
(手前『ふわり』毛長さん)
『ふたば』は断念。
取り残された『ふたば』は気が狂ったように閉められた窓にしがみついて鳴きわめく。母猫『愛』も追い打ちをかけるように『ふたば』へ向かって鳴き叫ぶ。
私のストレスは更に加速していく。
【1日午後】
『愛』避妊手術へ 『ふたば』捕獲!
長崎猫の会へ助けを求めた。『愛』を避妊して一日も早く『ふたば』のいる外へ返すしかないと。
しかし、猫の会を通しても避妊手術は予約がいっぱい。簡単には受けられない。冷静さを失っている私にはもう1日たりとも待つ余裕などなく、思わず… “ならば一旦母猫を逃がします。”そう言ってしまった…。
当然、呆れられた。
「は?あり得ないです。二度と捕まえることはできませんよ!」
慌てる私にダメ元で紹介してくださった病院。今日なら引き受けられると言ってもらい、藁にもすがる思いで『愛』の手術をお願いした。
病院から戻ると、中の様子が見える窓辺で『ふたば』が鳴き疲れて植木鉢の中で眠っていた。
![](/img/diary_image/user_194329/detail/diary_226537_4.jpg?h=2e8f89035cb5f0139ec90daf27a44117)
(鳴き疲れて眠る『ふたば』)
この小窓なら捕まえられるかも。中にご飯を置いて入って来たところを外から窓を閉め捕まえた。ケージに入れようと捕まえたが、子猫とは思えないくらいに凄い力で抵抗され、戸惑った。
やっと… 全4匹捕まえ終えた。
だけど…
ホッとする自分を想像していたが、現実はそんなものではなかった。これからの事を思うと、恐怖でしかなかった。
明日、『愛』が戻って来る。この先、どうなるのだろうか。
![](/img/diary_image/user_194329/detail/diary_226537_3.jpg?h=2e8f89035cb5f0139ec90daf27a44117)
(落ち着いてきた頃『愛』)
【6月2日】
子猫たちは、ケージの中で暴れてはいたが、まだ初日の時と比べれば我慢できた。
夕方、母猫『愛』をお迎えに。同じ部屋に別々のケージを置いてその一つに入ってもらった。向かい合わせになって、お互いが連呼鳴き。本当は別の部屋に置きたかったが、まだノミダニがいるので置けなかった。病院でも相当なノミがいたらしい💦
就寝の時間、保護部屋を覗く。えっ?ケージに『愛』の姿が見当たらない。扉が開いている訳ではないのに何処へ…。
『愛』がいた。
整理箪笥の上に。どうして
万事休す…
こんな狭い柵の間を手術したばかりの体で通り抜けたの?
痛くなかったの?大丈夫なの?
母親の愛情は私にはかなわない。『愛』は子供たちの側にいたいのよね。
分かった。ならば『愛』に任せるよ…。
私は、ケージを開放。子供たちを『愛』に委ねることにした。
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(グレーキジ『ふたば』)
(つづく)
あの日、あの捕獲後は数分おきに繰り返されるガタンゴトンと鳴り響く騒音と『愛』の異様な鳴き声に、私は一睡もできませんでした。
この日、一夜にしてそれまでの覚悟は何処へぶっ飛び、後悔に変わりました。ストレスはピークに達し、心臓が締め付けられ、冷静さも失って行きました。
『愛』を病院へ連れて行く時も、早朝にご飯を食べさせていたので麻酔をかける時のリスクがあると言われていました。そんな状況にありながらも追い込まれていた私は、無我夢中で『愛』を病院へ持ち込んでしまったのです。保護部屋に放たれた『愛』を捕まえる時もどれ程抵抗されるのだろうかと不安でしかありませんでした。。しかし、『愛』は抵抗することもなくあっさりと捕まってしまいます。バスタオルにくるまれて微動だにしない『愛』。あまりにも動かないので、ショックで死んでしまったのではないかと思うくらいじっとしたままでした。そんな『愛』を乗せて病院へ向かう車の中で、私はただただ『愛』に申し訳なくて涙が止まりませんでした。不甲斐ない自分…。危険を押して手術させている私。何のために幸せに暮らしていたこの親子をこんな目に合わせているのだろうか、そう思いました。
警戒心が強い『ふたば』は、結局一匹取り残されました。母を探す鳴き声を聞きたくなかった私が逆に何度もその鳴き声に悩まされることとなり、押し潰されそうになりました。何も経験のない私にとっては相当なストレスとなりました。ましてや、仕事をしながら一匹しか飼ったことがない私がいきなり5匹のお世話など、キャパを超えておりました。
保護活動をされておられる方々と私とでは猫を愛する気持ちに変わりはなくとも、その愛し方の覚悟、思い入れには大きな差がありました。
これからの事を思うと、やってしまったことの責任は大きいですね。
助けを求められた猫さんならともかくも、この親子には手を付けてはいけなかった領域だったのかもしれません。
長くながく続く「いばらの道」…。私が後悔すればあの親子は報われません。だから、一生懸命にお世話しています。いつか心を開いてくれると信じて。そして皆さんに愛されるようにと。
私、頑張っています💪
【恐れ入りますが、現在お世話等で私に余裕がなくコメントの返信が出来ませんので、お許しくださいね。】
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