前回は網戸やマンション高層階のお話でした。
今回は、認識不足やうっかり、事故などのお話をします。
「リードを付けて散歩させる方で、その日は抱いたまま歩いて散歩へ。途中で暴れて逃走。」
この猫は約10日後に近くの廃屋で無事捕獲されました。
普段大人しく抱かれている猫でも外で何が刺激になって怯えるかは予測不能です。
このケースも、近くを車(トラック?)が通った音に猫が驚いて、のことでした。
猫を外に出すのは病院に行くときキャリーケースに入れて、のみです。
猫に外の散歩は必要ありません。
それ以外でも、
「抜け毛がひどいから」といって猫を外に出してブラシをかける人がいるようですが、
全身に毛が生えているのですから抜けるのは当然です。
その認識がない人は猫を飼うべきではないですよね。
そして、猫を外に出す人のお話で
「猫が外を見て、出たがるから」というのがあります。
性質として、猫はテリトリーを大事にする生き物ですので、
自分のテリトリーである室内を脅かす外敵がいないか、窓から見張っています。
見張っているだけで外に出たいわけでではないのです。
その認識がなく、「いつも決まった時間に外に出し、決まった時間に帰ってくる」とかいいながら、
いつしか「猫が帰ってこない」と、その時になって慌てるのです。

『窓辺でにゃるそっく』で十分なんです。
「帰ってこない」と探す飼い主さんならいいのですが
「猫が好きで、今まで複数飼っていた。
脱走対策どころか、猫が外に出たがると出してあげる方で、その結果3匹事故により死亡。
それでも猫は出たがるから仕方ないと言い切った。」
という方、この方は猫を譲り受け希望者でした。
この人に猫を譲りたい人、います?
「引っ越しをした際に、猫が外を気にするようになり、対策を考えていた。
対策が間に合わず、子供が開けっぱなしにした玄関から脱走。
すぐ探しに行ったものの、脱走後の10分程度で車に轢かれ死亡。」
人間の引っ越しの片付けで手一杯だったのでしょうが、
対策が整ってから猫を引っ越しさせていただきたかったです。
こんな時のために、ケージを用意しておいてケージに慣らしておくのもおススメなのです。
そして、小さなお子様やご高齢のご家族がいらっしゃるお宅では
戸の開け閉めに関して、毎日でも気を付けるようお話いただいても足りないくらいと感じます。
前出のキャリーケースでの事故もあります。
「病院搬送時、車に乗せていて、降りる際ドアを開けたら飛び出した。ちゃんとキャリーが閉まっていなかった。自宅から離れているため行方不明。」
「布のキャリーを破壊して逃走、自転車の後ろに縛っていて降ろそうとして気づく。行方不明。」

布製でもプラ製でも「経年劣化」します。
布製なら、縫い目のほつれ、ファスナーは壊れていないか、猫が食い破っていないか。
プラ製なら、持ち手の接続部分や留め具にヒビははいっていないか。
時間があるときチェックしてください。
ちなみに心配性のあたしは、プラ製のキャリーの持ち手は持たず、脇に抱えて運搬します。
車で移動のときはほとんどの場合助手席に置き、シートベルトで固定します。
そしてネットで見つけた事例で
「脱走した猫を探して半年後、隣のお宅の物置の下で餓死した我が子を発見」
すぐそこに自分の家があるとわかっていても、怖くて動けず
その場で息絶えたのでしょう…。
一度でいいので想像してみてください。
自分の大切にしている我が猫が
車に轢かれて、
若しくは、カラスに捕食されて、
あるいは、悪意ある人間の手で虐待されて、
飢え乾き人知れず息絶えた
無残な亡骸で発見される姿を。
その危険に猫をさらさないでください。
猫は完全室内飼い、絶対に外に出さない。
ご家族と何度も話し合ってください。
何度でも。
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