正式譲渡(&補習?)のため、今日ゆきちいさんのお宅へ伺ってきました。
この日を迎えるまで、ゆきちいさんご本人にはとても長く苦しく、
そして『里親になること』の、大変さや責任を考える日々だったと思います。
※とても長いので、もしアレでしたら、(アレって?)
下にある************線まで、すっ飛ばしてお読みください。
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私にはさほど経験はありませんが、いつもなら『トライアル』とは名ばかりで
いちおう。念のために設けた形式的なもの。というイメージでした。
けれど、今回は長年猫を飼いたいと思い願っていたにも関わらず
自分たちが猫と生活できるのか。すら自信もないところからのスタートです。
ゆきちいさんのおうちをトライアル先に。と決めたけれど
もしダメならば、私がユリたんを引き取ればいい。という気持ちもあり
成功?するかどうか、トライアルが上手くいって欲しい気持ちはあるけれと、
ぶっちゃけ、私自身も不安な気持ちとで、最初はフィフティ・フィフティでした。
ホントは、心配でずっと泊まり込みで見張りたいくらいでしたが(笑)
心配症なゆきちいさんのこともあるし。と思っていたら
「できる限り様子はお伝えしたいので、随時ご報告をします」と申し出があり
本当に、マメにマメに連絡をしてくださいました。
ユリたん自身は心配をよそに、ゴハンも食べてウンチもして、
『猫は、でっかくてあったかくて静かな人(耳がいいから)が好きだから
あわよくば、座ってるご主人に登ってお膝するカモ』と、私が書いた通り、
ユリたんをお届けした翌晩には、
マッサージチェアに座るご主人にお膝している画像が送られてきたり、
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だんだんにおうちに慣れていけている様子に、大丈夫そうだ。と思いました。
けれど、お膝されたゆきちいさんご自身は、
『嬉しいけれど、ユリたんに何を求められているか緊張して汗だくになった』
恐がりの上のお姉ちゃんは、お世話をはりきってしてくれているものの
『ユリたんがすり寄ると、席を立って逃げている』
慣れておそらく部屋を自由に行き来するようになったユリたんに
『大胆になった猫とどう生活していいの戸惑う人間たち…私たちの方がまだ慣れていない感じ』
と、書かれたメッセージを読んで、
猫をお迎えした、楽しさや幸せな気持ちよりも、戸惑いや不安を感じました。
私がゆきちいさんのおうちをトライアル先に決めたのは
『ユリたんを幸せにして欲しい』のではなく
『ユリたんと一緒に家族みんなで幸せになって欲しい』からであって、
なんだか、違う。と感じはじめました。
まだトライアルは始まって間もなくでしたが、
お互いに家族になるための努力は必要だと思うけれど、
基本猫は猫のままで、それを受け入れられるかどうかだし、
ユリたんを迎えたことで、気に病んだり苦しい気持ちになるのであれば、
猫を飼うことは修行じゃないし、
期限は設けたけれど、ダメなのであればその決断は早いほうがいい。
間違っていたらゴメンなさい。
みんなで幸せになって欲しいけど、無理強いすることじゃないと思うし。
ユリたんが来たことが、嬉しい・楽しい・良かった。そうなって欲しい。
そう返信に書きました。
最初にいただいたお返事は、
上の怖がりのお姉ちゃんは時間はかかったとしても徐々に慣れると思う。
むしろ、怖がりな自分のせいでユリたんを諦めることは自信をもてなくなってしまう。
なので、トライアルを続けたい。と、いうモノでした。
私が欲しかった答えが100%いただけるとは思っていませんでしたが、
まだ、気持ちが伝わっていない気がしました。
お姉ちゃんのことはわかりました。
でも、一番心配なのは、ゆきちいさんご自身でした。
長いメッセージと、それでは足りず電話でお話をしました。
猫を飼いたいのは自分で、家族はそれを許してくれたのだから、
お世話も、猫を迎えることでのご家族みんなの不安や不満は、
全部自分が抱えなくてはいけない。
はしゃぎすぎてご主人との間に猫に対する温度差が出来ないか、
お子さんたちが「ママは子供たちより猫が好きなんだ」と思われないか。
あとは、私の日記を読んで、出戻った里親希望の方や、おえーさん。
じゅんたさんと比べられたように感じて悔しい思いがあったこと。
そして、ユリたんは私からの大事な『預かりもの』という意識から
飼い主として認めてもらうにはどうしたらいいのか。というプレッシャーも大きかった。
そういう気持ちがゆきちいさんにあったこと。
まず、私の日記を読んで、そういう気持ちにさせてしまったことはゴメンなさい。
ただ、正直イヤな予感もあったし、
でもそのためにプレ・トライアルのように前倒しして時間を作ったのだし、
逆に、悔しい。という気持ちを持ったのであれば、
ゆきちいさんは里親・飼い主のスタートしたばかりなワケだから、
差があるのは当たり前で、でもこれから、時間がかかっても、
良い飼い主になる努力をしていつかなれると思いました。
なんだか、一番のドロドロシーンですが
でも、ココを乗り越えないと、ダメな気がして
お互い、失礼は承知で、本音でやりとりしました。
トライアル後半は、ユリたんそっちのけで、
ゆきちいさんご自身と、ご家族のありかたについてのやり取りばかりでしたが、
気持ちを出し合って、お互いの落としどころ、答えのような明るさが見えてきたた頃、
ゆきちいさんのメッセージの中に
「このままトライアルを終了して譲渡して頂きたいと思っています」
やっと、その言葉を見つけることができて、ホッとしました。
そして、『ゆきちいさんは、家族をもっと頼るべき』
ご主人もお姉ちゃんも、ユリたんが来て嬉しそうなママを見たら喜ぶと思うし。
そう思った私は、
『ゆきちいさんの家族』に、ユリたんと譲渡しようと思っているのだから、
ご家族に確認して欲しい。そう書こうと思った矢先、
「もし譲渡してもらえることになったら、俺は何の世話を担当すればいいの?」
ご主人からそう言われたそうです。
それでもダメ押し?念押しで確認してもらうと(しつこい)
上のお姉ちゃん
「チロル(ユリたん)は猫だけど、私は妹だと思ってるよ!」
下のお姉ちゃん
「私も思ってる!」
ご主人
「それはそうでしょ」
「俺は今何も大変に感じてる事はないし、今後出てきたとしても受け入れる」
良いご家族だと思いました。
だから、ちょっと無理してでも、
ユリたんをゆきちいさんのおうちへ迎えていただこう。
そう思った決断は、ベテランの皆さまから見たらどうかわかりませんが、
自分なりに、正しい選択だったと思っています。
もともと、よっぽどのことがなければ、
ゆきちいさんの意思でいこうと思っていたし、途中お伝えもしていましたが、
これで安心して正式譲渡ができる。と思いました。
・・・と、私の中ではあったのですが、夕べ、今日伺う時間を聞いたらば
「結論はいつ伺えますか?」と、ゆきちいさん。
「OKだと思います」と返信したら、
「あー何だか恋が実ったときみたいです」と。
それそれ!
そーゆーのが聞きたかったのヨ!(笑)
子供のいない私ですが、とても好きなCMの動画です。 今は妹のユリたんは、お姉ちゃんたちがオトナになるより先にお婆ちゃんになります。
そして小さなユリたんは、いつかきっと先にお空へ逝ってしまうけど、
また生まれ変わったユリたんを見つけて、家族にしてあげて欲しいです。
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ユリたんの新しいお名前は『チロル』です。
てっきり、名付け親はお嬢ちゃま達かと思ったら、ご主人が決めたそうです。
あばねえたんから、またお手紙をもらう。
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ブルーの『すきなたべもの ちゅーる』がなんか面白い(笑)
そして、苗の頃はシダ植物だと思っていたという、
玄関前の屋根まで届きそうなシンボル・ツリーの名前は『シダオ』
シダオは11年めにして、今年初めてたくさんの青紫色の花をつけ、
チロルも、そんな風にのびのびスクスク成長して欲しい。
トライアル最後に届いたメッセージにそう書かれていました。
とらーずの中で、一番小さくて、ミルク飲むのも下手くちょで
体重が少なくて、免疫力が低いからか、ひとり真菌だったユリたん。
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これからは『チロル』として、おちごとがんばって、おっちくなってね。
ゆきちい家族の皆さま、どうか、よろしくお願いします。
必ず、みんなで幸せ家族になってください。
なお、トライアル中は、私の『猫を飼うとはなんたるや!』で、
『ねこよみうた虎の穴』みたいになっちゃってましたが、
おうちやご家族、それぞれの考え方やスタイルがあると思うので
小姑のようであった私も、正式譲渡となった暁には距離をおこうと思っています。
(もちろん、何かあれば駆けつけます!)
これからは、ご自身で調べ・考えて、ご主人と相談して、
良い、里親さん・飼い主になっていってください。
そして、以前ユリたん日記にも書かれたとおり、私以上にSNSに抵抗感がある方です。
適宜、個人的に様子は報告してくださるそうなのですが
『便りが無いのは良い便り』
ユリたん、改めチロルちゃんについては、
私が代わって、思い出した頃にでも、お伝えできればな。と思っております。
今日、ゆきちいさんにお膝している『チロル』
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我がモノ顔で、リビングを走り回っていました。 むしろ『しゃー』と私に威嚇してきたら、
「ゆきちい家がホームになったのだ」って、本望でもあったんですが(笑)
去年から始めた、預かりさんという保育ボラ。
先住猫ちゃんが居る場合は、猫同士の相性もあるかと思いますが、
譲渡は、結局『人と人』なのかな。と、思います。
ほんの数件携わっただけの私が言うのは、とてもとても生意気ですが、
保護主側と里親希望者の方が、どれだけお互いを理解して信頼できるのか。
これに尽きるのではないかな。そう感じました。
小さくって心配でしかたなかった『とらーず3兄妹』
コレにて、全にゃん卒業です!
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みんにゃ幸せになってね!
「あー。長かった(日記が)」・・のに、お読みいただいた皆さま、
ずっと見守っていただきました皆さま、
ありがとうございました!