
白い体で、耳やしっぽに少しだけ薄茶の模様があるブルーアイの可愛いこの子は、建築士の父が、当時通っていた現場で生まれた野良ちゃんを保護したものでした(ママ猫や、兄弟も、別のお家に保護されていったと記憶しています)
むぅを保護したときにはすでに実家にはのんちゃんがおり、みんな、のんちゃんとむぅのネコ団子を見られるのを楽しみに家に迎えました。野良ちゃんなので、のんと一緒にするより先に、保護してすぐ病院へ。
検査の結果、むぅは猫エイズと白血病のダブルキャリアでした。
家族みんな、ショックを受けながらも、一度保護した子を返すわけにもいかない。どうしよう…と悩み、実家の離れにある父の事務所で面倒をみることに。
病院では「発症さえしなければ普通に暮らせる」と言われたし、のんにも毎年ワクチンを打ってはいたけど、万一感染してしまったら…と考えると、怖くて一緒にはしてあげられませんでした。
むぅは、保護してから約半年くらいで、普通の猫ちゃんと同じように避妊手術をし、それからしばらくして白血病が発症してしまったらしく、口内炎がひどくなり、ステロイドを注射してもらいながら長いことがんばりましたが、ついに口が痛くてご飯が食べられなくなり、最後はガリガリに痩せて、亡くなりました。
幸せにしたくて保護したのに、2年も生かしてやれなかった。


すごく人懐っこくて、父の膝の上が大好きなかわいい女の子でした。
日中は父が事務所で仕事をしているのでずっと一緒だったけれど、ひとりぼっちの夜は寂しかったろうか…。避妊手術をしたことが発症の原因になったんじゃないだろうか、など、むぅを保護したことが、むぅにとって幸せだったのだろうかと考えると、今でも答えが分からなくて胸が苦しくなります。
ネコジルシを眺めていると、ねこちゃんの保護活動をされている方が本当に多く、辛い思いもたくさんなさっている様子が見受けられて、本当に頭が下がる思いです。
わたし個人としては、今後、先住猫がいる状態で猫を保護することはもうしないと思いますが、今手元にいる子を大切に最後まで面倒をみることでネコ愛を貫こうと思っています。
もっと気持ちに余裕ができたら、寄付とか、そう言う形での協力はぜひしてみたいな…。微力ではありますが…。

それにしても、ナナの人懐っこさをみていると、なんだかむぅが毛皮を着替えて我が家に来てくれたような気分になることがあります。もし本当にそうなら、「また会いたい」くらいには思っててくれたのかな。
今度は病気もなく健康にやってきてくれてありがとうね。
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