でもまだ四年。
今年もまたこの日がやってきてしまった。
長吉が虹の橋にお引越ししてもうそんなに時間が経ってしまったのか……。
でも、未だに忘れてない。むしろ忘れた日がない。
あの子はそれぐらい私にとっては特別な子。
あのふわふわの毛を、もう一度撫でたいなあ……。
あの可愛い声をもう一度聞きたいなあ……。
あの大きな丸い目でもう一度見つめられたいなあ……。
あのあったかい体に寄り添って、もう一度寝たいなあ……。
あの子の新しい写真はもう二度と増えないけれど、それでも何か新しいものが欲しくて、絵をお願いしました。
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写真を忠実に再現してくださっている。
涙が出ました。
よかったね長吉。素敵なものが、また増えたよ。
お人形は永遠に作り続けている。
いくら作っても全然思ったのと違って満足できなくて、なんども作り直して、また作って。
作りかけの子がたくさんできてしまう。
他の子の人形はたくさんできたのに、あの子のだけがいつまでも完成しない。
思い入れの深い子ほどうまく作れない……。
今日は気のせいか、美雨様もやけに寄り添ってきてくれる。
美雨様のおかげでずいぶん元気になれたけど、それでもやっぱり長吉を思い出すとしんどい。
きっとあちらで楽しく過ごしてると思うけど、でもやっぱり会いたいよ……。
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先月、箱根の仙石原のススキを見に行った。
虹の橋はこういう景色なのかなとちょっとだけ思った。
私の夢にはたまにこんな草原が出てくることがあるのだけれど、きっとそこは長吉がいて、こういうところにいるよと見せてくれているのかもしれないと思った。
華やかな花畑ではなく、優しいススキの野原。
あの子にはなんとなく、こういう景色が似合うなあと思って。
あの子はどこにでもいる。
この世のどこにもいないけど、この世界のどこにでもいる。
そんな気が少しだけしている。
ちなみに、ハロウィンの魔女コスプレの美雨様も描いて頂いた。
嬉しいプレゼント。ありがとう。
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さすが美雨様。なんでも似合う。
長吉と並べて飾ろう。
長吉。
会いたいなあ……。
泣いてると君が悲しむから泣かないつもりだけど、こうして思い出すと、ふと、勝手に泣けてくることは許してね。
年をとったせいか、涙腺がゆるくなっちゃったんだよ。
いつか、私がそちらへ行く時は、絶対にお迎えに来てね。
また、一緒に遊ぼうね。
美雨様も一緒ね。
それまで、ゆっくりおやすみ。
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