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ついに、この日が来てしまった。
恐れていた事態が現実になった時、その事実をすんなり受け容れる事は、とても難しいと感じる。表題の通り左手が完全に死にかけている。したがって別れを告げる時が来たのだ。
麻痺してしまった部位は、左手の小指から薬指にかけてで、もはや自分の意志通りに動かすことかなわず。しもやけになった時の、ジーンとした感じと似ている気がする。この病気(ALS)の特徴として、麻痺はするが触覚や痛覚などが正常のまま残るというのがある。実際にそれを体感すると、とても不思議な感覚である。
キーボード入力は、まだ動く右手メインで、プラス左手のかろうじて動く親指と人差指を使って行っているが、それも間もなく不可能になるだろう。ブラインドタッチは完全に崩壊してしまった。この調子で中指から親指に向かってさらに麻痺が進行していくんだろうな。そして左右の指全部がそのうち動かなくなる。さらには全身にへ…か。
まいった。
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しかしながら今日の日記は、嘆き悲しむ弱い自分を晒して、同情を得るのが目的では無い。
そんな情けない事はしたくも無い、それに仮にも元軍人のプライドが許さない。むしろその逆であると断っておきたい。
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先日、ガラスに映る自分の姿を、ふと写真に収める気になった。こんな私を愛してくれる人に、私はまだまだ健在であると報告するために撮った。
その愛してくれる人の一人に、最近付き合い始めた女性がいる。
彼女の励ましが無ければきっと私は、どう死のうかとばかり考えていたことだろう。だが今は違う、どう生きようかと前向きに病気と向き合うことが出来ている。そのように変わったきっかけを与えてくれた彼女には、心から感謝している。
出会いとはまったく奇なるものだと思う。
病気をしなければ彼女との出会いも無かった。ただ出会いがあってもバラ色のハッピーエンドは待ってはいない。結果はおのずと見えている。そして私は還暦、この歳になって女性と新たな出会いがあるなんてね、まったくもって想像だにしなかった。
これをお読みの方が、ドン引きする姿が目に見えるようですw
彼女の為にも、そしてネコジで応援して頂いている猫仲間の為にも、そして娘の為にも、今日の日記は、私は頑張って生きる!宣言をするために書きました。前にもどこかで述べた気がしますが、大和男子の心意気を、今こそ行動を持って示す時です。
最後まで、お読み頂きありがとうございました。
追記 2021.05.30
■たくさんのコメント、ぺったんをありがとうございました。
本来ならば頂いたコメントに対し、個々に返信をお返しするのが、私のポリシーではありますが、如何せんこの、ままならない身体にめんじてご勘弁頂きたく存じます。
いただいた温かいコメントの数々に勇気を頂いております。頑張って日記の執筆を続けますので、引き続きご支援頂ければ、これにまさる幸せはございません。心より感謝申し上げます、涙無しでは読めませんでした。
みなさん、本当にありがとう。
ネコジの優しい猫仲間の皆さんが、愛猫ともどもいつまでもお元気で過ごされんことを、この美濃の地より願っております。
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