犬猫を飼っていて、ワクチンを打ったりフロントラインなどの駆虫薬を滴下するのは、ペットが感染したりしない為だ。
しかし、ペットを気にするあまり、自分が疎かという悲しい話が多い。
これは前にも書いたんだが、また記事になっていた。
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ネコ、イヌからマダニ感染症 12件確認、死亡例も 8/3(火)
https://news.yahoo.co.jp/articles/3e9dd8a674240da2bb0f773419c26c37894133af
ネコやイヌなどのペットから人に致死率の高い感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」がうつった例が少なくとも12件確認され、うち1件は死亡していたことが3日、国立感染症研究所などの調査で分かった。原因ウイルスを保有するマダニに刺されたペットがまず感染し、さらに人に広がったとみられる。SFTSに感染したネコの事例は300件超に上ることも判明した。
SFTSは致死率が6~30%と高いことで知られ、西日本から徐々に東日本へと確認地域が広がっている。感染研の前田健・獣医科学部長は「SFTSの発生のうち、数%が動物から人への感染である可能性がある」と話した。
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マダニ感染症、7月には関東で初確認 薬やワクチンなし
https://www.47news.jp/relation/2021080305
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重症熱性血小板減少症候群
https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/3143-sfts.html
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは 国立感染症研究所
SFTSは2011年に中国の研究者らによって発表されたブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される新しいウイルスによるダニ媒介性感染症である。2013年1月に国内で海外渡航歴のない方がSFTSに罹患していたことが初めて報告され、それ以降他にもSFTS患者が確認されるようになった。SFTSウイルス(SFTSV)に感染すると6日〜2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こす。検査所見上は白血球減少、血小 板減少、AST・ALT・LDHの血清逸脱酵素の上昇が多くの症例で認められ、血清フェリチンの上昇や骨髄での血球貪食像も認められることがある。致死率は6.3〜30%と報告されている。感染経路はマダニ(フタトゲチマダニなど)を介したものが中心だが、血液等の患者体液との接触により人から人への感染も報告されている。治療は対症的な方法しかなく、有効な薬剤やワクチンはない。
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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000169522.html
マダニ対策、今できること
https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html
案の定、西日本メインだったものが北上している。
上記記事のコメントでも駆虫薬を毎月打てば駆虫できるとポイントズレしたコメントを書く方が出る。
打っているのは当然として、それだけじゃないのよ。
駆虫薬を打っていても、野原を犬猫がウロウロすればノミやダニは必ず飛びつく。
食いついて駆虫薬にやられ、そのまま死んでくれれば良いんだが、食いついてなければ帰宅したらポロポロ落ちるわけだ。
食いつこうとしてまずければ、逃げ出すのもいるかも知れない。
すると、この気温と相まって家の中で繁殖、あるいは人間にも食いつくわけだ。
何しろ、上記厚生労働省資料によると、下記だ。
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2 感染経路 :主にSFTSウイルスを保有するマダニに刺咬されることで感染する。
すると、記事内にある
「原因ウイルスを保有するマダニに刺されたペットがまず感染し、さらに人に広がったとみられる。」というのは、ペットに付いたダニが、ペットを噛んだあと人間も噛んだ、というルートの可能性が高い。
あるいは感染して発症したペットの唾液等に濃厚接触したとかも考えられる。
したがって、ペットだけ薬を滴下してるから安心♪というわけにはいかないのだ。
何しろ、致命率を見ていただくと、高齢者を中心にとんでもない数値である。
いま、分母が少ないからさほどの問題として認知されていないが、もし1万人も感染者がいて1000人も亡くなったら立派なエピデミックだ。
そして、犬や猫を飼っている方にご注意申し上げたいのは、こういったものが社会現象化すると犬猫に逆恨みする者とかが増え、むやみな迫害を生むリスクという二次被害を生じることだ。
飼い方の問題なのに、犬猫が悪いとなってしまう話が多いのは世の常なのだ。
これは間違った帰納法的推論を用いる典型的なミスだ。
1:ダニは獣に飛びつく。
2:犬猫は獣
3:ダニは最近、かなり危ない
この条件の時、犬猫は危ない、犬猫がいなければ問題解決という推論になってしまうのが、間違え帰納法だ。
確かに原因を排除すれば問題解決ウッシッシという考え方は当たらずとも遠からずだが、近くもない。
犬猫がいなくてもダニのリスクは変わらず、媒介者になる可能性のあるものが入れ替わるということに過ぎない。
人間が感染するリスクが犬猫を飼っている人の中で少し減る、という程度。
なぜなら、実際に犬猫がウロウロする生活範囲=自分の生活範囲なんだから、ペットを飼っていなくても野生動物が一匹いれば、似たようなリスクになってしまうからだ。
そして北上しているということは、気温だけではなく、それを運ぶ動物が移動してエリアを広めていることに他ならない。
生活圏に存在する事で安易に半袖半ズボン、サンダルなどの軽装で出かけるだけで、リスクは上がってしまう。
もはや、ペットすら関係なくなってくる。
余談だが、海外では猫を徹底駆除したらネズミの爆増を生み出し他のリスクを上げたり、駆除のために野良猫隊を組織したりというような話もある。
物事が輪環している事に頭が回らず行う安易な対応は、悲惨系の安易な結果しか生み出さない典型例だ。
野良猫200万匹の駆除、オーストラリアが目指す理由 2019.04.29
https://www.cnn.co.jp/fringe/35136451-2.html
↓↓実態は野良猫ではなく、野生に近い山猫みたいな状態↓↓
オーストラリアでは猫は駆除対象。2020年までの恐ろしい殺処分計画
https://nekogohan-web.jp/australia4976/
↓↓しかしコレ↓↓
【動画】 オーストラリアでネズミが大量に発生した様子が凄すぎwww!!
http://www.hiroburo.com/article/480644888.html
野良猫200万匹をぶっ殺したオーストラリアさん、ネズミの大量発生で850億円の被害を出してしまう 2021-05-31
https://nanjnoma.com/%E9%87%8E%E8%89%AF%E7%8C%AB200%E4%B8%87%E5%8C%B9%E3%82%92%E3%81%B6%E3%81%A3%E6%AE%BA%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%81%95%E3%82%93%E3%80%81/
全米一の「ネズミ都市」シカゴ、駆除に野良猫が大活躍 2016.07.18
https://www.cnn.co.jp/fringe/35086023.html
元野良猫たちがネズミ退治で大活躍、殺処分を免れ 米首都
https://www.afpbb.com/articles/-/3231480
上記の例同様に地域猫も駆除しすぎないことも重要だ。
縄張りを持って他の野生動物を遠ざけているので、野良猫を排除すると管理できない野生動物が増え、ダニを媒介すれば、かえってリスク増大する。
地域猫は増えすぎないよう、完全排除しないよう上手いバランスが重要と言えよう。
このあたりは公的支援もしっかり欲しいところだが、理解が遠いだろうなぁ・・・。
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【臨床獣医師の告白】野良猫は「ほとんど生き残れない」過酷な現実を知っていますか?
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiimasumi/20201225-00213714
それでも媒介者になる可能性があれば、目くじらを立てて排除しようとする連中が出るのも、世の浅はかさだ。
自分は飼ってなくても、人様が飼ってるのが許せんみたいになるのも、よくあるケース。
リスクに頭が混乱してしまい、ペットを飼ってる人全員にノミやダニなどが着いていると思い込んで、大騒ぎしてしまうなんて言うのもお約束だ。
したがって、ペットを飼う方はより一層、高度な管理をお願いしたい次第だ。
愚かな可哀想厨が安易な飼い方をして犬猫を危険に晒した挙げ句、人間をも危険に晒し、ペット忌避みたいな方向になるのは馬鹿げているからだ。
散歩に行く際でも肌の露出を避け、忌避剤を投与する事が重要だ。
部屋と布団にも、きちんと確実にダニ対策はしておこう。
いくらもしないので、そんなんで命が守れるなら安いものだろう。
駆虫薬も確実に滴下しておくことだ。
ちゃんとダニに効果のあるやつを選ぶこと。(効果のないのがある・対マダニを含んでいるやつね)
そして散歩にいくことがあれば、犬が喜ぶからと草木が多いところをくぐらせるのは愚の骨頂だ。
酷いのになると花壇の中で遊ばせるクズまでいる。(器物損壊の犯罪だぞ)
すると漏れなく、リスク増大だ。
猫も、かわいそうだからと外に出さないこと。
それでも外に行って戻ったら、ブラッシングをしてきっちりとダニなどを落とす事。
その後、自分も風呂に入り、着ていたものは洗濯すること。
犬猫両方飼ってると、犬→猫とダニが移動するから注意だ。
感染して死ぬのは管理が悪い飼い主とペットだから、他人事じゃない。
それと一定より年令が上の経験者のみなさんは、我々の若い頃よりハイリスクだと情報更新していただきたい。
そもそも、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)がここ10年内と最近の病気だ。
温暖化もさることながら、熊などの日本の野山の捕食者の頂点にいる動物が増加しているのも一因なのだ。
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過去最悪ペースのクマ被害 新世代クマの増加と木の実の凶作、天候が影響か 2020/12/2(水)
https://news.yahoo.co.jp/byline/moritamasamitsu/20201202-00210609
上記は天候影響だけではなく、自然保護観点の駆除数の低下や猟友会のボランティアさんの高齢化なども一因と言われている。
すると、当然、熊に襲われたくないイノシシや狸、イタチなども人里に多く降りる。
これに山程、ダニがセットになるのだ。
他人事だと思わずに、みなさんをきちんと啓蒙していくことが重要だ。
悪い方向にならんよう、猫を飼う方の中での一般常識として、ダニ忌避を位置づける事が肝要と考える次第。
うちのクレアなんて長毛種だし筆者といつも一緒だから、うっかりでもウイルスを持ったダニがつけば、筆者が頓死だ。
かなり切実。
ちなみに感染・発症してからのリスクはコロナどころじゃなく危険なので、本当に注意。
お!おっぱいをねだりにいくか!?と思いきや・・・
筆者注:親子関係はないが、ルシアがまだモミモミチュバチュバしたい年頃で、毛布とかにはするのだ。
その構えはいくつもりか!?と。
そして迎え入れるのか!?と思いきや
クビを抱えて強制グルーミング。
ズコー。
なお、こんな状態で寝ているときもある。
見た目はかわいいんだが、暑くないのかね・・・。
そして相変わらず、筆者のマウスを抱いてすやすや。
そんなこんなで、筆者の夜も明けゆく。
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