驚いて玄関に走ると、小さな小さな白い仔猫を抱いていました。
道の真ん中でひとり、朝の通勤時間帯で車の絶えない大きな道路に
今にも出て行こうとしていた所を、慌てて保護したそうです。
可愛い白い女のコ。夫はうちに迎え入れたいとの意向でした。
…が、もうすでに5ニャンもいる為、これ以上は難しいと
私から里親さんを募集しようと提案しました。
夫もそれに賛成してくれました。「良い人が見つかるといいね」


取りあえず名前を…と。シィちゃんと命名。
朝7:30に保護、その後すぐに里親募集を掲載、
シィちゃんの写真を猫写にも投稿し、ラブコールが来る事を祈りました。
もし、何も反響が無かったらどうしよう…と不安な気持ちもありつつ…。
そしてすぐにその時は…訪れました。
「先月に亡くなった仔にソックリです」
「え…?」と驚き、詳しくお聞きすると、先月カラスに襲われそうに
なっていた仔猫を見かねて保護したそうなのですが、治療の甲斐もなく、
保護からわずか4日で亡くなってしまった…との事でした。
その仔にあまりに似ていて驚かれたそうです。
その後は瞬く間に話が進み、翌日にうちへ来て頂く段取りに。
そして保護翌日の9月1日、その方がうちへ来られ…
シィちゃんを一目見て「ここに帰ってたんだね…!」と、
顔を両手で覆いながら…その声は涙声になっていました。
何でも「お盆に生まれ変わって帰って来てくれる」と
信じていたそうです。そして、その仔を探していた…と。
スマホで動画を見せて頂くと、本当にシィちゃんにソックリで。
ただただ驚くばかりでした。
そして更に驚くのは、里親さんと対面したシィちゃんが私には目もくれず、
里親さんの体によじ登り、肩にしっかり捕まって離れようとしないのです。
「落ちるから危ないよ」と降ろそうとしても、爪を立ててしっかり捕まって…
あぁ、シィちゃんの帰る場所は、そしてママは…ここにいるんだね。
本当に生まれ変わってママに会いに来たんだね。
…目の前で奇跡を見た思いでした。
別れ際、宝物のように大切にシィちゃんの入ったキャリーを抱える里親さんの姿に、
何とも言えない晴れやかな気持ちと感謝でいっぱいでした。
帰って来ると信じていたから、そしてその仔を探してくれていたから…
今回、シィちゃんとその方は出会う事が出来ました。
信じる強い気持ちが、ふたりを引き寄せたのだと思います。
保護からわずか1日で、シィちゃんは無事、最高の里親さんの元へ…
いえ、帰るべき場所に帰って行きました。
シィちゃんが旅立った後の部屋を片付けながら、
ちょっぴり寂しいような、でもそれを遥かに上回る
嬉しい気持ちに満ち満ちて、掃除をするのも幸せな時間でした。


(↑夫の肩の上で眠るシィちゃん)
見つけてくれて、出会ってくれて、本当にありがとう。
言い表せないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。
シィちゃん、今度こそ長生きして、
優しいママにい〜っぱい甘えてね!

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