まだ記憶に新しい出来事です。
被災された方
近しい人を亡くされた方
まだ悲しみの中の方もおられるでしょう
祈ることしかできませんが
心よりご冥福をお祈りします。
他の方の日記にペット防災についての投稿がありましたので、私も少し。
私の市は何年か前に西日本豪雨災害で被害にあった地です。
初めて土砂のかきだしと土嚢作りをし、ペットフードとペットシート、水や洗剤、タオルや食料品などを持って避難所を走り回り、仲間を集めて洗濯ボラとして断水地域と自宅を片道40分2週間毎日往復しました。
その後、保護ボラ仲間と手分けして広島県内でのペット同行避難、同伴避難の現地対応状況を調査し、同じ県内でも自治体によってかなり差があるということに愕然としました。
また、避難する際は猫など小型ペットはキャリーに入れる、犬はリードハーネス付けて避難所に行くものだと思っていたら、思った以上にそのままリードも付けず行っていたり、猫も抱っこやハーネスで行って現地で脱走という案件が多かったり。
ペット同伴は避難所で断られるということがその後の災害でも取り沙汰されましたが、飼い主の意識の低さも問題だと痛感したもんです。
未だに避難時はリードとハーネス必須という文言を見て猫もだと思う人もおられるようで。
パニックになった時の犬猫の破壊力を甘く見ている飼い主さんのなんと多いことか。
中型犬以上はパニックになれば折りたたみの簡易ケージを破壊するなんて朝飯前です。
結束バンドで全てを固定してなんとかOKレベル。
猫のハーネスなんて、パニックになったらいくら頑丈な作りでも全く意味をなしません。
災害時脱走してしまった子は、辿る臭いもなければ帰るはずの家もありません。
そんな場合は、いくら探しても二度と会えないことがほとんどです。
外飼の犬だからとノミダニ駆虫を毎年行わず、そのため避難所でダニ発生もありました。
大人しい猫だからと抱っこで行って、パニックになって他の人に怪我をさせたケースもありました。
療法食が必要な子なのに手に入らなかったり、薬が必須なのに持って出れなかったり。
挙げればキリがありません。
保護ボラさんたちには譲渡する際に環境省からパンフレットをダウンロードするなりして、防災について里親さんにキチンと話していただきたいと思います。
ショップで買うなら、まずはしっかり防災について説明してからということを営業義務としていただきたい。
どこを見たら分からない、という方はぜひ環境省のホームページをご覧下さい。
防災、避難時の注意、普段からの心構えなど分かりやすく説明されています。
うちも5匹いますが、猫用品は1週間程度の備蓄は常にあります。
災害時、個々に入れる数のキャリー、ケージもあります。
常にシュミレーションはして、必須なもの、余裕があれば持ち出すもの、と順位付けしてます。
それからなにより大事なこと。
ペットがいるから、最後に避難
ではなくて
ペットがいるから、真っ先に避難
です
想像してみてください
体育館、学校、集会所、公民館、地域センター
多くの人が避難しています
みんな不安で気が立っています
そんなところにリードなしで犬を連れて行って歓迎されると思いますか?
キャリーに入れずハーネスで猫を抱いて連れて行って、周りの人が余計不安になるとは思いませんか?
人の安否もわからない、そんな思いばかりの人達のところにペットを連れて行って、よく来たと言われると思いますか?
アレルギーがある人だっているかもしれません、動物が苦手、嫌い、怖い人だっているでしょう。
ぎゅうぎゅうの人たちの中に行って、どんな目で見られるか、想像してみてください。
これは実際、西日本豪雨でも同じことが起こり、何件も同伴避難を断られた人がたくさんいました。
ではどうすれば?
避難すべき時が来たら、真っ先に避難するんです。
必要なケージ、キャリーを持って真っ先に避難所に行き、人目につかない場所を確保してペットをそこに居させるんです。
体育館の用具倉庫でもいい、集会所の備品置き場でもいい、多くの人の中ではなく隔離できるような場所を先に確保するんです。
そうすれば後からペット連れて来た人も、あそこにペットたちがいるからあっちにどうぞ!と言って貰えるかもしれません。
もちろんその避難所の責任者の指示の元行わなければならないのは当然ですが、率先して動くこと、がなにより大事なことだと思います。
もちろんこれは私個人の考え方ですので、賛否あろうかとは思います。
犬がいるから避難しない、そう言って屋根の上に犬と一緒に避難してヘリで救助された人もいました。
レスキュー隊員さんのご苦労は人だけを救助するより、はるかに大変だったはずです。
避難しないという判断、それが時に大迷惑になる、ということを常に念頭に置かないといけないと思います。
西日本豪雨の時も、高齢者が避難所に行きたくない、と駄々を捏ねたケースがあったと後から聞きました。
その時説得で言ったことは
『あなたが避難しないで死ぬのは知ったことではない、だけど誰かがそれを助けようと必死になる、瓦礫の中からあなたを探そうとみんな泣きながら掘るんだ。それを私たちにさせたいのか?!あなたが避難しないことが私たちにには迷惑なんだ!』
冷たいようですが正論です。
ペットがいる人は身一つで逃げる、ということは出来ません。
どうか、周りの人のことも考えて防災意識を高めて欲しいと切に願います。
明日も明後日もずっと、可愛い子たちと暮らせますように。

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