あの日、前夜に眼振が再発し、ずっと目がキョロキョロ動いていたっけ。
ぐるぐると世界が回って、苦しかっただろうなぁ。
もう身体に力が入らなくなっていたのか、ぐったりして、トイレに行けず粗相するようになっていました。
そのずっと前から貧血で、肉球も歯茎も耳も鼻も真っ白。
後から父が言っていましたが、「なんでこの状態で生きていられるんだろう」と不思議に思っていたとか。
きっとそれは、ブッコさんが頑張ってくれたから。
「今日明日、死んでもおかしくないほどひどい状態」と言われたのが5月26日。
5月2日にナツちゃんを亡くしたばかりだった私は、ナツちゃんを荼毘に付した時の光景が目に浮かび、
「ああ、またあそこに行くのか。1ヶ月に2回もあそこに行くのか」と茫然としました。
でもそこから持ち直し、夏には元気になり、10月21日を迎えました。
この日はブッコさんが我が家にやって来て5年になる記念日。
ブッコさんがダブルキャリアとわかった時、
もしかしたら、長くは一緒にいられないかもしれない、と思いました。
長く一緒にいられないとしても、せめて5年。
5年は一緒にいたい。
そう思っていた私のために、頑張ってくれたのでしょう。
前日に膝の手術後の診察があり、私は有休を取っていました。
だから夜から旅立った夕方までずっと一緒にいる事ができました。
最期の時は発作を起こしていました。
グェーッというような苦し気な声を上げ、ベロを出し口からは泡を吹いて。
でも何かで読んだ事があります。
断末魔の苦しみというけれど、あれは生命活動が停止する時の神経伝達に体が反射で動いているだけで、脳は苦しみを感じていない、と。
だから、ブッコさんは苦しんでいない、と信じたいです。
ブッコさんが逝ってしまって、何日かした頃。
仕事中にふとブッコさんを思い出してしまい、涙がこぼれそうになったことがありました。
必死で涙を堪えながら仕事をしていると、頭の中に聞こえてきた歌がありました。
♪もしもあなたが寂しい時に
ただそばにいることさえ できないけど
失くす傷みを知ったあなたは
ほかの愛を掴める そう祈っている…
柴咲コウ『かたち あるもの』
あの時、ただの偶然とは思えず、ブッコさんからのメッセージのような気がしました。
あれは本当にブッコさんからのメッセージだったのでしょう。
ブッコさんが祈ってくれたから、うちにミコとミラが今年、やって来ました。
ブッコさんは、優しい猫。
何から何まで、私のことを思いやってくれた、本当に優しい猫でした。
ブッコさん、ミコとミラはとっても可愛いよ。
でもやんちゃ過ぎて、ちょっと困ってる。
もう少ししたら、落ち着くのかな?
ミコとミラには困らせられる事も多いけど、笑顔にもしてもらっているよ。
毎日ふたりに可愛いねって言っているけど、やっぱり私のいちばんは、私の特別はブッコさんだよ。
ブッコさん、いつかまた、私たちは巡り会えるよね。





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