墓場の隅でも構わないので、敷地内での餌やりを許可してくれないか、
というお願いをしようと思ったのです。
その時、「え?」と思うほど、あっさり餌やりの許可をくださった住職。
ご家族もいらっしゃると思いますし、一存で、そんなに簡単に許可されていいのかな❓と、わたしは心配になりました。
朝夕日の出と日の入りの時間くらいに寄らせてもらう事をもう一度確認して、ご住職は快諾。
一抹の不安を残しつつ、とりあえずの許可に、本当に助かったと思いました。
まだ暗い早朝、次の日の朝から、お寺での餌やりがスタートしました。
ちなみに、お寺=お墓があります。
わたしはお墓や遺骨について、怖いと思った事はありません。
亡くなってしまった人や動物より、生きている人間の方が、どれほど恐ろしいか、知っているからです。
数日は、普通にご家族や人に出逢えばご挨拶。
檀家と思われる方には、ご親切に猫の餌やりの許可を頂いて本当に助かっているとお話しました。
夫の家も、わたしの実家も長年仏だったのですが、数年前、義父が亡くなったのを機に、神道になりました。
でもクロロの事で、感謝を込めてお布施をするか、また仏に戻り、檀家になる事まで考え始めていました。
お寺には雨避けになる場所もあり、クロロは濡れずにご飯を食べられます。
本当にありがたいと思っていました。
でも、数日が経過し、クロロに餌やりに行ったある日の夕刻、ご住職の奥様に呼び止められたのです。
奥様の話は、クロロやわたしにとって、とても残念な話でした。
個人の管理する場所ではなく、公共の場所で餌やりすべきではないか、というお話だったと思います。
F広場は、道路を隔ててすぐそこです。
わたしは奥様に、過去の話を詳しくしました。
過去はF広場で餌やりしていた事。
巨大猫に縄張りを奪われて、F広場にはクロロ自体が戻りたがらない事。
よしんば戻れたとしても、早朝は良くても夕刻は遊んでいる子供等がいるので人嫌いなクロロの餌やりは、出来ない事等です。
出来たら、駐車場の端でも良いので、敷地内での餌やりを許可してくれないかとお願いしました。
ご住職が許可してくださってから、1週間も経っていません。
いくら猫でも、そんなに簡単にお引越しは出来ないのです。
でも奥様はガンとして敷地内での餌やりは、やめて欲しいとおっしゃいました。
糞尿でも困っていると。
今までクロロは畑や空き地で用を足していたと思いますが、お寺に引っ越せばお寺で最適な場所にする、縄張りを主張する意味もあるのかもしれませんが、
お寺の庭(凄く目立つ💦)でしてしまう事は考えていませんでした。
場所を教えて下さり、住居部分の庭でも許可いただけるなら毎日お掃除します、とも話したのですが、他にも敷地内に入ってくる猫がいるので、クロロがしているか分からないから掃除はしなくて良い、と奥様はおっしゃいました。
そして致し方なく、出来るだけ早く他の場所に移動するよう努力するとは約束しました。
最初わたしは、奥様が住居部分の敷地内に入られるのを嫌がっているのかとも思いましたが、掃除する事でクロロが敷地内にいる事を許容せざるを得無くなるのを嫌ったのだと、後で気づきました。
M寺はそれ程新しい建物では無いと思いますが、綺麗に砂利を敷き詰めたり、お庭は確かに手入れされて清潔でした。
ご住職は、クロロの交通事故の時、とても親身で良い方と思っていましたが、糞尿については計算外だったのだと思います。
実際、近くに雑草畑や空き地は点在している土地柄なので、わたし自身も配慮が足りない部分がありました。
たかが糞尿、されど糞尿。なのでしょうか。
確かに臭いですもんね、糞尿。
わたしは言うほど気にしない人なので、そこが猫好きか否かの差なのかもしれません。
だって真緒や翔が、糞尿すれば、良かったねー健康だね!って糞尿見る度、思いますもん。
でも、仏門にあるご住職の奥様ですが、慈悲深いとは思えませんでしたし、次の日ご住職からも、手酷く怒鳴りつけられ、M寺に対する印象は180度変わりました。
場所も分からず糞を片付けろと怒鳴られたのです。
その上、猫を連れてどこかに行け、と受け取れる内容の言葉も聞き取れました。
猫は嫌いだ。猫アレルギーだとも。
クロロは地域猫で、わたしにはかなり慣れています。
慣れてはいますが、地域猫は、野良猫です。
無理に抱き上げて移動させる事は出来ません。
飼い猫とは違うし、わたし自身、一度もクロロを抱き上げた事はありませんでした。
そうお話すると、去勢手術の時はどうしたんだ!と問われ、捕獲器を使いました、と話し、、
もう何がなんでも居てもらいたくないと言われているという事です。
じゃあなんで敷地内での餌やりを許可したわけですか、と問いたくなるのをグッと堪え、糞尿の片付けに向かいました。
奥様はしなくて良いと言い、ご住職は片付けろと怒鳴る。
まぁご住職は奥様から、安易に引き受けたことについて、手酷く言われたのかもしれません。
それでも、怒鳴りつけるのは違うと思う。
自分が許可した事で、すまないが、糞尿は困るし、許可を撤回したいとおっしゃるのが、人徳者であるべき、ご住職のおっしゃることだと思います。
アレルギーだなんて嘘を並べるより、筋を通すのが仏の道を歩く人の姿なんじゃないでしょうか。
それを言っても始まらないとは思いますし、ああ、残念な人達だと、今でも思います。
あの人達は、生き物に対しての愛が無い。
奥様は敷地内で餌やりをしないでくれとおっしゃいました。
これはクロロに餌やり出来なくなる危機でもあります。
さすがにクロロに暴力を振るう事は無いだろうと思いましたが、これ以上頭を下げても怒り狂うご住職の敷地で餌やりは続けられません。
結局10日そこそこで、M寺での餌やりは断念。
わたしはM寺を追い出される形になってしまったのです。
檀家になる前、お布施を渡す前で良かった←
それでなくとも、金欠に喘いでいるので、無駄なお金は使いたくありません。
とにかく本当にクロロの事では、色んな事があったんですよ。
当然わたしに非がないとは言いません。
言い訳するなら、地域猫のお世話をする人としては、まだまだわたしは初心者だったんです。
でもわたしはその時のわたしが出来る精一杯で、クロロを守ろうと努力しました。
そしてそれはその後も続く事になります。
ねぇクロロ、今、君と会えるのは、残っているフォトや動画の中でだけ。
リアルな君に毎日逢えていた頃が、どんなに幸せだったか、気付かされる日々をお母にゃんは過ごしています。
あのお寺で、今もずっと餌やりを続けられていたら、君は居なくなっていなかった。
きっと、今日も明日も、毎日毎日リアルに君のダミ声を聞く事が出来たはずだと思う。
今、君のダミ声を聞ける人がいるなら、その幸せがどれほどの物なのか、わかっている人であって欲しい。
考えた事はあったけど、本当には分かっていなかった。
失って初めてわかる大切さ。
諦めず探し続ける意思は変わらない。
1番大切なのは、クロロ、君の幸せ。
君が幸せでいるなら、それだけでも充分ではあるんだけど。。。
次回に続く。
先日目ヤニと腫れが酷いので、投薬開始したポーにゃん。大分改善してきましたが、この頃は酷かった、、、
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