ソックスとその家族のお話をします。
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<ソックスとお母ちゃんです。>
ソックスのおばあちゃんは、キジちゃんです。
覚えているでしょうか?御近所の外飼い猫です。
大きな農家の沢山いる猫の1匹で、ご飯を食べられないのか?
我が家でご飯を食べ、家の仔になりたくて仕方が無かった仔でした。
まさか、他所の仔を家の仔にする訳にはいきません。
その後、キジは息子を連れて来るようになり、数年後には娘も一緒に…
来るようになりました。小さな猫です。
2年位前から、キジちゃんの姿が見えなくなりました。もう居ないのでしょう。
2歳位の息子の姿も、その内見えなくなりました。
小さなひ弱そうな娘だけが、餌を食べに来ていました。
此の仔はもう野良かしら?
其れとも飼い猫?? 野良かしら~~。
保護したかったのですが、前の家は、荷物がいっぱいで、
もう1匹飼うユトリがありませんでした。
家の工事の話も始まっていました。
如何か無事、冬を越えて欲しいと願うばかりでした。
春ごろでしょうか、此の仔が具合が悪いのでは?と夫が話すようになりました。
以前、猫エイズの子を保護した経験から、病気の子は無理と諦めした。
其れに余所の仔みたいですから…。気候も良いし……。
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<別の日のお母ちゃんとソックスです。
「僕のお母ちゃん美猫でしょう?」>
夏、未だ家の工事の終わっていない頃、生まれたばかりの猫が死んでいました。
家で、猫が生まれた事はないのです。
農家の納屋が沢山あるので、何処かの納屋で生まれるようです。
ところが、この母親は納屋で子供を育てずに移動していました。
そして、其の移動中に1匹は死んでしまいました。
もう1匹は、途中で鳴いている所をお隣の家で保護されました。
残ったのは2匹です。
引っ越し中に伸び放題になった草の中で2匹の子猫と母猫は生活していました。
物凄い猛暑と夕立、小さな子猫にはキツイ日々でした。
以前の庭に在った木陰などはもうないのですから……。
9月、また1匹亡くなりました。
その後、子猫は庭で過ごす事が多くなり、時々父親とつれだってやってきたり、
母猫と一緒だったりしていました。
11月、親離れの時期がきました。
母猫が、必死で自立させようとしているのに…
甘ったれ子猫は、とうとう夫に付いてきてしまいました。
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<夜も来ます。
「僕の両親だよ!お父ちゃんもかっこいいでしょう!」>
12月半ば過ぎ、暫らく来なかった母猫が、家に来るようになり、ソックスに気が付きました。
其の日から、毎日、数度来るようになりました。
初めは、知らんぷりだったソックスも最近は懐かしそうに寄って行きます。
父親猫も、来るようになりました。
ガラス越しに我が仔をじっと見つめる両親……、最後はご飯を食べて帰ります。
母猫は入って来ようとしますが…可愛そうですが阻止しています。
ウィルスが心配ですから、ガラス越しのみの対面です。
母猫は引き取る事が出来ませんでした。
ソックスの白血病ウィルスは、母子感染が疑われます。
勿論、家の子達と一緒に出来ないし、ソックスも同じです。
其れに…避妊手術をしたら、体力が弱まり、白血病が発病するでしょう。
寒空の中、可愛そうで…。これも運命なのでしょう。
お母ちゃん猫は、その母猫や兄弟達と同じように何処か納屋で眠るのでしょうね。
半野良の生活を続けるのでしょう。
父猫も何処かの飼い猫の様子です。
太っていますね。ソックスそっくりです。
此の泣かせる日に数度の対面劇……私も割り切らなくてはと思い
中々出来ない日々です。
ソックス君、両親に愛されて、我が家で可愛がられて、全く強運の持ち主ですね。
栄養剤も食べて、毎週病院で注射もしているのでドンドン大きくなっています。
明後日、病院で検査です。
この分だと陰性になるかな…。
皆さまソックス物語、最後までお付き合い下さり有難うございました
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