里親募集を始めて、今日でほぼ2カ月たち
大変多くの皆さまにお申し込み頂きました。
あまりに多くの人がいらした為、お申し込み条件として
「お一人様1匹」など限定条件を色々つけさせて頂いたので
この2匹を1家族様にお渡しした事に戸惑っている方もおられると思います。

左からチョボチョボ♀とシロ♂
実は当初提示しました条件の通り5匹生まれた仔猫に
5件のご家族様に決めさせて頂きました。
ですが里親様決定後シロ君のキャンセルを受けてしまいました。
シロ君は私と一番仲良しです。
もちろんとても人懐っこく、ラグのくせにおしゃべりで
よく私の顔を見ながら話しかけるかのように
「にゃ~~」と鳴いたりされるのにメロメロでしたが
そもそもは右目に現在多少のハンデがあるのが気になる子でした。
一方チョボチョボちゃんはラグっぽくない柄が災いして不人気でした。
それにこの子は弱い子でした。
実は逆子で2時間がかりで生まれた子です。
介添えして引っぱり出し、死産かと思ったらそれでも生きていた頑張り屋です。
発育も遅く、体格も小さく一匹だけなかなか目が開かない。
他の子は目が空いた頃、新生児なのに人が好きで寄って来るのに
チョボチョボちゃんだけは「シャッ!」と威嚇
ブサイクで性格も悪い子でした。
動物と言うのは不思議で、自分の弱さを知っているのですね。
「対格差でハンデがある」とわかっていたのでしょう。
もしチョボチョボちゃんが野良猫なら間違いなく生きてはいけなかったと思います。
生命力を維持するには虚勢を張らなければいけません。
それは人間も同じで生きモノってそうとしか生きられないのでしょう。
「シャッ」ていうのも懐かないのも実は
恐怖からくる威嚇だと気づきました。
だから
どの子よりも繊細だからどの子よりも丁寧に育てようと思いなおしました。
「可愛いね~」「美人だね~」
と夫婦2人で一生懸命声をかけていたら
あら不思議本当に美人になってきたような気がします。

里親様と左からシロ君・チョボチョボちゃん
チョボチョボちゃんも心を開いてくれ、自発的にヒザに乗ると限りなく寝るし
夜は布団入り、一緒に顔だけ出して寝ていました。
…でもやはりチョボチョボちゃんは弱くて繊細な子に変わりありません。
ですから、それを理解して穏やかな環境で優しく守ってくれ、きちんとしていると感じる今日来て頂いた里親様に決めました。
元々チョボチョボちゃんの場合は
「お友達の猫は逆にいない方が良い」と判断していました。
臆病だから知らない子と仲良くなるのが難しいと思ったからです。
そんな時、思いがけずシロ君のキャンセル!!
この時、私の中の悪魔が「このまま誰にもあげなくてイイじゃん!!」との声が頭の中で響きましたが(今朝まで)
主人は「誰かにあげる」と了承しません。
それに本来なら新たにシロ君の里親様を探すのが
お申込み頂いた皆様への礼儀なのかもしれません。
でも・・・申し訳ないのですが
「この2匹がより幸せになるには…」と考えると
2匹の性格や特性やハンデを良く理解して受け止めて下さる方の元で
2匹が兄妹で寄り添って生きていける事の方が
例えお叱りを受けたとしても、つらぬきたい事でした。
上:さよならシロ君チョボチョボちゃん

下:さっぱりした母ぷりしら
チョボちゃんの里親様も「妊娠したら2人出来てたみたいな感じで大丈夫です!」と
明るく引き受けて下さいました。
昨日からずっとこのお別れを思うとウツでウツで
正直全然快く里親様をお出迎えする事が出来ませんでした。
シロ君やチョボチョボちゃんの事を私達夫婦でのべつ暇なく話まくっても
一生懸命聞いて下さり、私が泣きだしたら奥様も一緒に泣いて下さる里親様です。
キャリーバックに入りたがらないシロ君や
2匹でキャリーの網から出たいような素振り
お見送りが終わり、家に戻ると元からの4匹がいるのに
ガランとして静かになった部屋でまた泣きました。
でも思ったのです。
ご自宅に着かれた里親様からシロ君とチョボちゃんの様子を知りたく
お電話を頂いた所
「家の中が明るくなりました!」と言われました。
その一言でとても救われた気がします。
うちは元の4匹のラグ家族がいますが、仔猫がいないだけで
ガランと部屋が空っぽで、ものすごく静かになった気がします。
でもシロ君もチョボチョボちゃんも、鼻黒ちゃんもレフト君もシロシロ君も
【誰かを幸せにする事が出来る猫】なんだ
と気づけたからです。
うちは5匹も失って、とても辛くて苦しい経験をしました。
里親の皆様は楽しさの反面、5匹の猫をそれぞれに守る義務と責任
そしていつかは悲しい別れる日が来る試練が生じました。
里親候補から外れた方は、だまって我慢するという経験をされたと思います。
小さな猫たちの事ですが、こんなにも多くの人に
心の成長につながるような経験をくれたスゴイ5匹だったんだ!と
思えたのです。
今も号泣しながらブログを書いていますが
きっと思い出して、時々泣くのだろうと思います。
ですが、この3カ月は私達夫婦にはとても貴重で確かに幸せな日々でした。
と、人間の方がおセンチになっていますが
本来一番辛いであろう母猫ぷりしらはへっちゃらな顔して寝ています(+_+)
お申込み頂きましたのにお応えできなかった皆様、申し訳ありませんでした。
ですから余計に今回の里親様方は責任重大だと思っています。
皆さまのご期待をそれぞれに受けているのですから。
どうぞ皆様で里親様方と仔猫達の前途を祝して応援して頂けますよう
心よりお願い申し上げます。
ラグの家
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