
まだ、ナイルの骨折が治らない頃のこと。
膝の骨折がほぼ治りかけてきたので、今度は大腿骨の治療に入ることになった。筋肉が硬化してきたので、今回は膝の部分は曲げた形で固定。 大腿骨の骨がまだ発達不全による脱臼なので、大腿骨部分を固定。
先生「大腿骨のギブスに指1本ほどの余裕があるなら大丈夫です。2週間後に来て下さい。もし、身体が大きくなってきついようなら1週間後に来て下さい。」
基本的に安静なのだが、もちろんナイルはジッとしていない。
私も、このころになると「大丈夫だろ~」と気の緩みもあった。
寝るとき、留守番しているときはケージに入れているが、その他は結構自由にさせていた。(もちろん、高いところへのジャンプや跳び下りはさせない)
ナイルがソファから転げ落ちるのも、トイレ掃除をしている間にケージから脱走するのにも慣れ、もう少々「ゴチン」しても驚かない。
「大丈夫だろう~」
のんきに構えて7日間。
ナイルを抱っこしてブラッシングをしていると、ナイルの動かない脚の膝に真ん中に白いものが見えた。
「ナイル、たしかこの膝の部分、床とすれるから毛が取れてツルツルだったよね・・。」
「なんか、つるつる膝の真ん中に、円い白いものが見えてるぞ・・・。」
手で触ろうとした私の脳裏に、病院の先生が言ったある言葉が思い浮かんだ。
「ナイルちゃんの骨は、3.5ミリメートルしかありません。これだけ細いと金属で留めることが大変困難です・・」
ナイルの骨って、3.5ミリメートル。この膝の円の直径も3.5ミリメートルぐらい。これって、ナイルの膝の骨なのか? そうなのか! 床とすれてる間に、皮膚が破れて骨が出てきたのか!! 痛みを感じないから、どんなにひどくなってもナイルには分からないんだよな・・。ごめんよ、ナイル。こんな状態になっているのに気付くの遅くて><
直ぐにナイルをケージに入れ、布団をケージの横に持って来て一緒に寝る。
様態が急変することはないよな。でも、ばい菌が入って発熱とかしたらどうしよう・・・
次の日、すぐに病院に電話を入れる。
「骨らしきものが出てるんです! 私には骨に見えるんです!!」
電話口で、先生もビックリしている様子。
病院へ行って見てもらったら、
「ギブスの欠片ですね。」
先生が白い塊を手で触ると、ボロボロ落ちていく。
欠片が落ちた後の膝は、毛こそ生えていないがかすり傷一つない・・・
「・・・えっと、お騒がせしました。」
「いえいえ、お気になさらず。ギブスも余裕がありますので、1週間後にまた来てくださいね。」
暖かな先生の言葉は嬉しかったが、とても恥ずかしかった・・。
でも、何よりほんとに骨でなくて良かったよ~!!!
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