人間には聞こえない虫の羽音が聞こえているとか、電気製品の小さな音に反応しているとか、
諸説あるようですが本当にそうなのでしょうか?

「………………ほんとうにそうおもってるにゃ?」
私は書籍や雑誌などの装丁やレイアウトデザインの仕事をしております。
そして今の時期(正確には5月下旬から6月にかけて)になると
必ずひとつふたつお話があるのが心霊写真関係のムック本や特集ページ。
フリーランスの仕事をしているので、来る仕事は極力拒まない主義なのですが
こればっかりは何かと理由をつけてお断りしたいお仕事の一つなのです。
一旦受けたが最後、百枚単位という世にも恐ろしい心霊写真や動画と
一日中格闘する羽目になってしまうのであります。
遠目にだって見たくない写真の解像度を調整するため、モニターいっぱいに拡大し
事細かく見続けなければなりません。

「………あ……いま、しゃしんのおんなのひとがわらったにゃ…」
実は私、そういった心霊写真モノに大変弱く、
夏になると必ずやっているTVの特集番組などは極力見ないようにしているヘタレです。
(カミさんは結構好きなのかいつの間にか見ている事がある。自分もヘタレのくせに…)
ゾンビや吸血鬼モノなんかは全然平気なんですけどね…。
ちなみに霊感は全くありません。
もしそんなものあったら自信を持って生きていけないです。
仕事を回して頂いている出版社の人間もそうした私の事情をわかっているらしく
「今度のは全っ然怖くないっすから」とか
「いや~今年は不作だぁ~。怖い写真がほとんどないですよ~}とか言うのですが
全て嘘です。普通に怖いです。

「………とりあえずちゅ〜るをよこすにゃ………あなだらけにしてやるにゃ〜…」
そこで最初の話に戻るのですが…
そういう仕事をしている時って何故か猫が仕事部屋に寄りつかないんです(T_T)
不思議だ~…だ~…だ~…(泣)。
普段はべったりのちーすけやかつてのザネリまでその仕事中はあまり仕事部屋におりませぬ。
(ピヌはまだわからない)
そして浮上するのが『やっぱり猫って霊感が強い』説。
ある一点を凝視するのは虫の羽音なんかではなく
やはり人間には見えざるナニカが見えているのではないか、と。
そういえば人の死を予知するという猫もいましたね…。
そしてそういう仕事をしている時にこそ
何ヤラ人外のモノがすぐ側まで近付いてきているのではないかと。
こういう事がありました。
何年か前ですが、やはり心霊写真のお仕事を(渋々)していた時の事。
普段はオヤツの時以外は滅多に仕事部屋に寄り付かないぴりかが突然やってきて
部屋の壁をじ~っと見つめているのです。
もちろん白い壁には何も無く、虫などもおりませんでした。
壁の反対側は玄関のクローゼットです。
しばらく一点を見つめていたぴりかですが、そのうち何か動いているモノを追うように
あちらこちらに視線を泳がせておりました。
そして目を大きく開くと何者かを威嚇するように「ウゥ~ッ!!」と唸り声を上げたのでした。
一部始終を見ていた私が嫌~な気分になったのは言うまでもありません。

「……あほなにんげんをおどろかすのっておもちろいのよ~」
ハードディスクに眠っている数々の心霊写真をここに貼り付けて
恐怖のお裾分けでもと思ったのですが…
版権やらありますので残念ですがやめておきます…。
最近のコメント