それが今年の2月頃、12年ぶりに行ってみると猫たちが様変わりしていました。まず
(1)二つの縄張りができていた
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以前、公園の猫は皆、園内で80代の老婆が営業していた露店の中やその周辺にたむろしていたのですが、今は西と東に分かれ、まるで敵対しているかのように、縄張りが作られていたのです。
西の派閥は黒猫とシャムっぽい猫を親猫として生まれたグループ。東の派閥は黄土色の斑柄猫とグレーの斑柄猫を親とするグループ。
(2)子猫が皆無
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以前は愛らしい子猫が何匹もいて、露店でお好み焼き等を食べていると、必ずすり寄ってきていたのですが、その姿は消えていました。
猫ブームということもあり、子猫を拾っていく者もいるとのことですが、追いかけまわして強引に捕獲する等したため、他の猫が人間を警戒する要因の一つになった模様。
(3)複数のボランティアが関与
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以前、猫の餌やりと世話は全て露店の老婆が一人で行っていたのですが、現在はNPOを含む複数の団体、個人が餌を用意し、猫ハウスも双方の縄張りに設置されていました。
(4)数が激減し、人懐っこい猫が皆無に
驚いたことに、あれだけ人馴れしていた猫たちが、全員、人間を警戒するようになっていたのです。3メートル以内に近づくことはできませんでした。数も半減していましたが、猫ブームを受けてNPO等が里親募集したことも考えられます。
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ところで、ここの猫のことは’04年頃、地元新聞に投書しました。内容は、投書する何ヶ月か前、虐待事件があり、死体を地面に並べてあったということと、当時、餌代が大きな経済的負担となっていた老婆への支援について。
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すると翌日、投書を読んだ読者から、拙宅に沢山の餌が宅配便で届きました。すぐさま、餌を老婆の元に持参し、猫たちは滅多にありつけない、おいしい缶詰を食べることができたのでした。
また、投書を読んで直接老婆の元を訪ね、各種支援を申し出た方もいたようです。
因みに投書に記載の自身の職業は「郷土登山家」としていますが、その前年から前例のないタイプの登山普及活動を始めたのです。新聞取材も受けました。そのため、野良猫支援活動に費やす時間もお金もなかったのですが、帷子崎の猫のことを知ってから、何かできることはないかと思い、投書で支援を訴えたのです。
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