ーAnneー

愛知県 58歳 女性 ブロック ミュート

12歳の最愛の娘(ロシアン)を亡くし、思い出しては涙の日々。でも、これではいつまでも虹の橋に送り出してあげられないかもと、里親になる決意をしました。じつは生前にも「この子の他にも救ってあげられたら。。...

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最後のプレゼント
2016年8月20日(土) 182 / 0

ある夜中ふと目覚めたら、彼女の気配がない。夏場の定位置の膝裏を振り返ってもやっぱりいない。
トイレに行ったのかと、またウトウトして明け方、やっぱりいない。朝ごはんの時間になって、ようやく私のベッドに上がってきた彼女の腰が何となく力なく見えた。抱き上げて再び下ろしてみても、やっぱり腰が立っていない。開院時間になって慌てて病院へ駆け込んだら、腎不全だった。クレアチニンの数値が尋常でなく高い。去年の検診では全て正常値だったのに。
思えば、尿路結石を患ってから療法食オンリーでも、他のものが食べたいと我儘も言わず、私の仕事が忙しい時期はずっと隣の部屋で待っていてくれた。まだー?と可愛い声で催促されると、私の休憩と

彼女の抱っこタイム。本当に我慢強い子なのだ。ここまで悪くなるまで、普通を装っていたかと思うと、一番の理解者を気取っていた自分の愚かさに涙がてできた。
その日から4日間の入院、朝と夕方の面会時間、私はといえば、ブラッシングとマッサージぐらいしかしてあげられず。ただただ回復だけを願ってきたけれど。。
5日目の夕方、一時帰宅を勧められた。それが何を示すか、漠然とわかってしまった。
彼女との最後の夜、もう、熟睡することもできない彼女を抱いて一晩中横になるしかできなかった。
明け方、私が少しウトウトした隙に、いつもの定位置、膝裏に移動したらしい。膝裏がほわんと温かい。最後の温もりだった。その日のお昼、点滴に訪れた病院の待合室で、彼女は私の顔を見て一鳴きして行ってしまった。

病院の入院ゲージにはベッドがなかったので、ゲージに合わせて急いでベッドを作った。それが、最後のプレゼントになってしまった。
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2016/08/18 274 0 31