むぎ捜索記録3（～保護・検査まで）

この日記は脱走させてしまったむぎを捜索した際にしたこと、状況、心情等を書いています。
迷い猫捜索のお力になれば、と思い書いております。

　7月31日（日）【日記：むぎが脱走してから。4・5】
早朝捕獲器を確認したところ、中に置いた唐揚げだけ食べられており、仕掛けは作動していませんでした。
「捕獲器は最終手段」「最初の一回が大事」というのに失敗した…そのショックで次は何をしていいかわからなくなりましたが、日記のコメントにて「怖い思いをしていなければまたかかるかもしれない」といただき、まだ大丈夫…きっと大丈夫…と自分に言い聞かせ、再び夜に設置。捕獲器にかかることを信じ、捜索はしませんでした。
設置後、家の前の道路でトラックが盛大にクラクションを鳴らしたため外を確認しましたが、轢かれた形跡はありませんでした。
夏休みということもありサーキットで花火が上がったりと、夜が騒がしくなり、びっくりして遠くに行ってしまっていないか不安になりました。

　8月1日（月）【日記：むぎが脱走してから。6】
早朝捕獲器を確認したところ、唐揚げはそのまま…。来た気配がありませんでした。
今日も捜索はせず、捕獲器を設置して終了しました。
そして再び、父親と衝突しました。
父親が、捕獲器とは反対側にいつの間にかカリカリと水を置いて餌場を作っていました。しかも今朝3時に確認したときにはキレイに食べられていたとのこと。それがむぎなら、まだ近くにいると安心できるのですが、なぜ協力してくれないのでしょうか。善意でやってくれているのはわかるのですが、自分がいの一番に見つけたいのでしょうか。捕獲器は１つしかないので両方に設置はできませんし、かといって食べてくれた餌場をなくすわけにはいかないし…。
今思えば、衝突の原因はペットに対する価値観や思い入れの違いなのだと思います。
「探さなきゃ」と必死になっている母親と私に対して、「しばらくすれば帰ってくるだろう」という考え方の違いから衝突してしまいました。

　8月2日（火）【日記：むぎが脱走してから。7】
前日同様、捕獲器内の唐揚げはそのまま。来た気配もなし。
今夜は、むぎが顔を出したリビングの窓を猫幅に開け、ゆずをリビングのケージにいれて同居猫の鳴き声で誘き寄せる作戦です。捕獲器も念のため設置。

　8月3日（水）【日記：むぎが脱走してから。8・9】
夢を見ました。
リビングの窓を開けておいたらむぎが入ってきて、私にすり寄ってきて、抱っこして、母親に「むぎ帰ってきたよ！」と言ったところで目が覚めました。こんなにもリアルな夢を見たのは久しぶりでした。その分凹みましたが…。
さて、猫幅作戦も捕獲器も失敗…。土曜日の夜以降いろいろな作戦をしてきましたが、まったくと言っていいほど音沙汰がなくなったため、遠くに行ってしまったのかもしれない可能性が出てきてしまい、捕獲器設置は無駄なのか、と思い始めていました。
が。昨日の朝7時、父親が作った餌場のカリカリと水が、17時に帰宅したときにはペロリとなくなっていました。まだ近くにいる可能性は捨てきれません。
カラスは野良猫かもしれませんが、食べているのがむぎであると信じ、今日も置いてみました。

22時頃。外から猫の声がしました。
やっぱり近くにいるのかも、と家の周辺を捜索。再び猫の声がしたのでそちらに顔を向けると、隣の家の飼い猫ちゃん2匹が絶賛発情期を迎えていました。
むぎの声ではなかった、と落胆し視線を横にうつすと、むぎらしき猫の姿が。
一瞬フリーズ。
夜で、少し距離があったため、白色であることと周りに黒い模様があることしか判別できませんでしたが、むぎと似たような特徴の子でした。さっきまで大粒の雨がザーザー降っていたのに濡れていないようでした。その子は発情期特有の声を聞いて隣の家に寄ってきたようでした。上を向いていたため、私はそっと腰をおろし視線を低くし「むぎ」といつものトーンになるように努め、名前を呼びました。
パッとこちらを見て、その子は逃げました。
深追いは禁物なので目で追いかけました。逃げた先はむぎが脱走した日に飛び込んで行った雑木林。そこへ迷わず入っていくことに、なんだか脱走した日を彷彿とさせました。それを考えるとむぎであるかもしれない可能性が高まってきたため、今日は隣の家の、その子がいたテラスの下に捕獲器を設置しました。
近くにむぎのために置いていただいたらしき餌皿があったため、ここを餌場としていたのかもしれません。初動でチラシをポスティングしてむぎの脱走を近所にいち早く知らせてくれた両親に感謝です。

　8月4日（木）【日記：むぎが脱走してから。10】
早朝隣の家に捕獲器を確認したところ、唐揚げは…えぇ…真っ黒になっていました…蟻によって…。集合体が苦手な母親が見に来なくてよかったです。
むぎかもしれない猫が隣の家に現れる、ということで農業屋さんで捕獲器を購入。これで我が家と隣の家にそれぞれ捕獲器が設置できるようになりました。
帰宅後、久々に近所を捜索。野良猫4匹と遭遇しましたが本命には巡り会えず…。
今日は隣の家に現れなかったため、自宅周辺に2つ捕獲器を設置しました。

　8月5日（金）【むぎが脱走してから。11】
20時頃、室外機がドンッと鳴りました。もしかしたらむぎかもしれない。
玄関を開ける音で逃げることはわかっていたので、外に出て、逃げるであろうルートをたどり、隣の家と雑木林が見えたところで辺りを見渡しました。
一昨日にむぎらしき猫がいたベランダにはなにもおらず…。反対側のベランダは？と思い懐中電灯で照らすと、いました。むぎらしき猫。しかもくつろいでるっぽい。
すでにこちらに気づいていたので近づけず、名前を連呼。しましたが反応なし。ただただこちらを見ているだけでした。ここまで無反応なのはやはり別猫なのか？むぎであれば、外に慣れて私たちを忘れてしまったのか？
しばらくすると再び雑木林の中に消えていきました。
いつもは朝方に掛かるとふんで捕獲器を21時過ぎに設置していましたが、むぎらしき猫は一昨日も今日も19〜20時に現れました。ネットで見た猫の行動時間より早めなため、明日は夕方に設置しようと思います。ダメ元で隣の家の両方のベランダに捕獲器を設置しました。

　8月6日（土）【むぎ、見つかりました！！】
早朝隣の家に捕獲器を確認したところ、唐揚げは前々日同様…えぇ…真っ黒になっていました…蟻によって…。さすがにこれはいいニオイしても食べに来れないわ…。
昨日同様夕方に捕獲器を設置しました。場所はリビングの窓と、室外機のところです。
室外機付近に設置した理由として、リビングの窓に顔を出したときに逃げて行った方向のため、きっとそっちから来るだろうと思ったからです。また、夏場のためすだれをつけたため、猫が好きそうな狭さになったためです。

そして、23時20分、捕獲器にむぎがかかりました。
実はこの時、私はリビングで爆睡していました( ˘ω˘ ) ｽﾔｧ
就寝前に母親が捕獲器の様子を見に行ったところ、室外機付近に仕掛けた捕獲器にむぎがかかっていました。近寄ると怯えた声で鳴き、早く玄関にいれねばと捕獲器を持ち上げたところ、むぎはパニックからかものすっごい暴れ回り、ガッシャンガッシャン捕獲器を揺らしたそうです。なんとか玄関までたどり着き、手伝ってもらおうと私を怒鳴り起こそうとしたそうですが、私は( ˘ω˘ ) ｽﾔｧと起きませんでした。むぎの鳴き声に誘われて同居猫が玄関に集結したそうですが、そやつらを母親は蹴散らし（）、無事捕獲器ごとむぎを玄関に入れることが出来ました。そして叩き起こされる私( ’ω’）
むぎは興奮状態でアオーン、アオーンと鳴き続けており、その鳴き声からか同居猫に威嚇されてしまいました。母親がいつも食べていたウェットフードをあげると「もっとちょうだい」と催促する甘えた声に変わりました。
ぴったり3週間。おかえりなさいむぎ。無事でいてくれてありがとう。

ウェットフードを1袋ちょっとたいらげ、落ち着いたようなので捕獲器からケージへ移動してもらいました。
相変わらず同居猫にはシャーシャー言われていましたが、保護1時間経過し、だいぶ落ち着いたようで甘えた声で鳴き続けました。鳴きすぎて声がガラガラになってしまいましたが…。
さらに落ち着いてもらうため、私のにおいが染みついたTシャツをあげました。案の定ちゅぱり始めるむぎ。
トイレ（小）もちょっとしました。体も比較的キレイで怪我もしていなかったです。
これでゆっくり眠れる、と思ったら「私を一人にしないで！！」と言わんばかりに今度は大音量で鳴きだすむぎ。ケージから出して、もしも同居猫に病気をうつしたら…なんてこともあるので、今日のところはケージで寝てもらうようにしました。

　8月7日（日）【日常が戻ってきました】
病院へむぎを連れて行きました。日曜日にやっている病院が少ないからか、朝一から行ったのですが1時間待ちでした。いざ診察、とむぎをケージから出すとなんか冷たい。あ、おしっこしてる。帰ってきたと思ったら病院へ連行＆1時間待ちのストレスのせいか粗相してしまったようです。苦行させてしまってごめんね…。
血液検査の結果、エイズ等陰性でした。ノミダニ回虫落としの薬と抗生物質を打ってもらいました。
その日の夜、血尿が出ましたが、処方してもらった抗生剤でひいていくとのことで様子見しました。
昼から近所へむぎが帰ってきましたチラシと粗品を配り回りました。

週明けには警察署、保健所、清掃センターへ連絡しました。
役目を終えた捕獲器は動物病院へ返却し、ついでに購入した捕獲器を引き取っていただきました。

以上が今回のむぎ脱走の記録です。
なかなかの長文で読みにくいと思いますが、少しでもお役に立てればと思います。
ありがとうございました。