4月11日に生まれてから先天性門脈体循環シャントとのおよそ半年に及ぶ闘病生活、
振り返ってみれば長かったような短かったような…。
3月6日、ネコジルシさんのサイトで里子としてお迎えしたパステル縞三毛のみるきぃちゃん。
保護した時には既に妊娠していたため、その子たちだけは産ませてあげることに。
4月11日午後7時過ぎ、無事に3匹の子猫たちを出産。
パステル茶トラ白のまろんちゃん、白黒牛柄のおれおくん、サビ柄三毛のここあちゃん。
みんな元気に育ってはいるものの、3匹ともネットで調べた情報より目が開くのも離乳食を食べ始めるのも1週間ほど遅いように感じられた。
まろんちゃんとおれおくんは目ヤニがひどく、特にまろんちゃんは両目の瞼が引っ付いてしまうほどだった。
あまりに目ヤニがひどいので病院に連れて行き、猫風邪との診断で薬を処方される。
数日~週間の看病で症状は徐々に改善、これで元気になるとその時は思った。
さらに数日が過ぎ、おれおくんとここあちゃんは順調に育ち元気に走り回る中、まろんちゃんだけぐったりしているのに気付く。食欲もなく、下痢もしているようだった。
再び病院通いを始め、検査の結果、アンモニアの数値だけが異常に高く、門脈シャントの疑いがあると告げられる。
本来は母親の胎内にいる間になくなってしまうはずの血管が残っており、そのせいで体の血液が肝臓を経由せずに全身に回ってしまうと…。
治すには大学病院で手術してもらうしかなく、しばらくは薬による対症療法で様子を見ましょうとのことだった。
まろんちゃんの本格的な闘病生活が始まり、薬の効果でアンモニア値も下がり食欲も出てきて人一倍食べるようになった。
他の兄弟と比べると体は一回り小さいけれど、それでも仲良く走り回ってじゃれ合っている。
このままずっと元気でいてくれれば…切にそう願った。
元気だけれど、飲ませている薬のせいもあり軟便・下痢が続いている。
このままではあまり良くないので、薬の量を調整することに。
しかし、薬の量を減らすとアンモニア値が上がってしまう。
整腸剤も下痢止めもあまり効果がない。
試行錯誤しながら、薬を与える日々が続く…。
再び、まろんちゃんの元気と食欲がなくなってきた。
やはり薬は減らせないと通常の量を与え、ネットで色々検索し、門脈シャントと下痢の症状に効果がありそうなサプリメントを見付け、手当たり次第購入し与えてみる。
しかし、効果はあまり実感できず…。
元気はあまりないけれど、食欲は少し出てきたのか、ちょっとだけエサを食べてくれた。
…が、それもすぐに食べなくなった。
気が付くと、床が濡れていた。どうやらまろんちゃんが胃液を吐いたようだ。
今まではこんな症状はなかったのに…。
まろんちゃんが何度も胃液を吐いている、エサも食べてくれない。
仕方ないので強制給餌に切り替える。
胃液の嘔吐は2日程度でひとまず収まった。
強制給餌は続けているけど、たまに自分から餌を食べてくれる。
でも、やはり元気はなく、歩く時にフラフラしている…。
もうそんなに長くはない…分かっていたことだけれど、それが徐々に現実味を帯びてきた。
まろんちゃんの下痢が血便に変わった。
真っ黒に近い赤黒い液体が、トイレや床に付着していた。
胃液もやはり、たまに吐いているようだ。
そろそろ覚悟を決めなければ…そう思った。
まろんちゃんの体はとても軽かった。
最後に病院で量った時は2.05kg、でも今はそれよりも軽くなっていると思う。
体が弱り、毛並みもぐちゃぐちゃになってきたけど、それでもとってもやわらかくて、温かくて…
まろんちゃんは今、確実に生きているんだ…。
まろんちゃんの体は日に日に弱り、ついに強制給餌すらあまり受け付けなくなってきた。
口を開くことを拒み、何とか口に入れても口から溢れさせこぼしてしまう。
まろんちゃんはこんなに嫌がっているのに…こうまでして給餌を続ける意味があるのだろうか…。
でも、エサを食べなければまろんちゃんは確実に死んでしまう。
そう思うと、やめることは出来なかった。
あったかかったまろんちゃんの体が、段々冷たくなってきた。
いつものように強制給餌していると、まろんちゃんが小さく鳴いた。
久しぶりに聞いたまろんちゃんの鳴き声だった。
それほどまでに強制給餌が嫌だったのだろうか…。
ごめんね、まろんちゃん。ごめんね…。
いよいよ、その時が来てしまった。
ぐったり横たわっていたまろんちゃんが顔を上に向け呼吸するようになった。
時折、咳き込むように息をしている。
その呼吸も徐々に弱々しくなり、まろんちゃんは安らかな眠りに就いた。
ちっちゃい体で、一生懸命頑張って生きてきたまろんちゃん。
私には何も出来なくて…辛い思いをさせることしか出来なかったかも知れないけど、
それでも、私はあなたに巡り合えて良かった。本当に良かった。
今はゆっくり休んでね。
まろんちゃん、生まれて来てくれてありがとう。大好き。
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