シマの事。⑥

2005年12月7日(水) 2005-12-07T01:31:50+09:00 414 / 3

ある日「ケェェーーッツ！！」この世のモノとは思えない声で急にタロが
悲鳴（？）を上げました！！
「ななななんだ！？」と思い振り向くとタロが嘔吐をしています。
毛玉かな？と思って覗き込んでみると何やら白く、そしてウネウネと！
「そうめんか！？」僕達の頭の中で瞬時に出た答えはそれでした。
でもそうめんは動く訳ありません。
しかもタロは今日そうめん食べたっけ？
ていうかいつだって食べないし！！
吐き終えるとタロはケロッとしたのでこちらも徐々に冷静さを取り戻し
その物体が何か理解できました。
回虫じゃなかろうか？ウンチに出るのは知っていたけど
まさか口から出るとは！！
翌日その物体をラップに包んでおじいちゃん先生に診て頂きました。
案の定回虫でした。口から出るというのは非常に珍しいそうです。
虫下しの治療をして頂いた後、血液検査もしてもらう事にしました。
その血液検査の結果がさらに口から出た回虫よりも驚きの結果でした。
何とタロは伝染性腹膜炎だというのです！！！！！！！！
この病気は今では発症しなければ普通のネコと同じ生活が
出来るという事はよく聞かれます。
実際タロも11年目の今でも発症せずに（ガンにはなってしまいましたが）
元気です。でも当時の僕達にとってこの病気は
あまり聞きなれたモノではありませんでした。
そのおじいちゃん先生もそういった知識が少なかったのかどうかは
分かりませんが「すぐ死ぬ今死ぬきっと死ぬ。」みたいなノリで僕達に
話しかけてきました。
「とにかく、好きなモノを沢山食べさせておやり・・・。」
先生は言いました。もう、目の前が真っ暗です。
ウチに帰っても言葉も出ません。タロはシマと一緒に走り回っています。
「とにかく、今出来うる限りの幸せをタロにやろう！！好きなモノを
食べさせよう！！」そう決めた僕達はタロにあらん限りのご馳走を
振舞いました。タロはおいしそうに頬張ります！！
そうして何日か経ちました。
タロは痩せ細って・・・・・・・・・・・・。あれ？太った？コロコロだけど。
あと数日で死んじゃうって・・・。あれ？？？何かネコじゃないみたいだ。
もしかして？僕等は「？」マークを頭につけながらおじいちゃん先生
ではなく他の病院の先生にこれまでの経緯を話し再度検査を
お願いしました。
その結果を見て先生は「おっ！数値が下がってきてるね！！
このまま行けば発症せずに病気と共存していけるよ。」
と太鼓判を押してくれました！！！
その時はじめてこの病気はうまくやれば「共存」していける事を
知りました。
僕らは丸々と太ったタロに向かって「ヨカッタネ！！」と言いました。
例のおじいちゃん先生のところにはそれ以来行っていません・・・・・・・。
（でもその時のタロに対する愛情が病気から救ってくれたのかも
知れません。ありがとう！おじいちゃん先生！！！」

シマはというとタロが病気になって「もう駄目だ・・・。」と思った時も
タロに対してはいつものように接していました。
タロが病気だから優しくしてあげようとかそういった行為は
何一つ見られませんでした。
結構冷たいな、ネコってこういうモノなのかな？とその時は思いました。
ですがシマはタロがその時死んでしまう事はないと分かっていたように
思います。何故そういう風に僕が確信出来たかという理由はタロが
膵臓ガンになった時のシマの行動でした。
その話は後ほど日記に書こうと思います。
何はともあれよかったよかった！！！！
（つづく）