迷子のｾﾅ【解決後の話】

2017年5月22日(月)

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5月8日にｾﾅが自宅からいなくなって、約2週間後の5月21日午前2時。
自宅に仕掛けた捕獲器によって、ｾﾅを捕獲することができた。

これは、今回の経験を忘れないための、そして今同じ境遇にいる人に一例として参考までに書き残す、私の備忘録です。
本日は捕獲後の今の様子を書き留めていきます。
だらだらと纏まりのない、長ったらしい文章になってしまいますが、それでもお付き合いいただける方はご参考にしてください。

ｾﾅが捕獲器に掛かったのが午前2時ごろ、私が捕獲器を確認したのが午前5時。
約3時間ほどｾﾅを暗く冷たく狭い空間に閉じ込めてしまいました。
連日の捜索や仕事の疲れを言い訳にしたいけれど、只々ｾﾅに申し訳ないと感じました。

捕獲器ごとｾﾅを自宅1階の個室に移動します。
助は捕獲器の中のにおいをしばらく確かめた後、ﾌｰｯと今までほとんど聞いたことのない威嚇音を発しました。
助はｾﾅの事を忘れてしまったのだろうかと悲しくなりました。
いずれにしても2匹を同じ空間には置いておけないので、水、餌、トイレを用意した個室にｾﾅを解放します。
一目散に部屋の隅へ移動し身を隠したｾﾅは、ひたすら不安そうな泣き声をあげていました。
それは外の世界を恋しがっているような、2年弱住んでいたはずの自宅で「ここはどこ？！」と不安げに叫んでいるように感じられました。

ｾﾅは捕獲器の中で必死に脱出しようと、爪で捕獲器の金網を我武者羅にひっかいていたようで、ｾﾅを出した後捕獲器を片づける時、中に敷いていたボロボロの新聞紙やペットシーツに血が点々とついていることに気づきました。
ｾﾅへの謝罪の念がさらに強まり、私は何度もｾﾅに「ごめんね」と泣きながら謝る事しかできませんでした。
その後、捕獲当日の朝一で動物病院での診察を受けに向かいました。
ケガの状態は堅い爪の部分が残っている状態なので、このままでも大丈夫だろうとの事でした。
1週間～10日様子を見て再度診察を受けることになりました。
健康診断もしてもらいその日のうちに結果を聞きました。
ｾﾅは我が家の置き餌を毎日食べていましたが、水分もしっかり取っていたようで数値はほとんど問題ありませんでした。

帰宅後のｾﾅは威嚇するなど警戒心丸出しでほとんど野良猫状態でした。
それは想定の範囲内だったので、私はｾﾅを刺激しないよう彼を部屋に残して病院までの時間を家事などして潰していました。
暫くすると、ｾﾅが部屋の入口からこちらに向かって鳴いていることに気づきました。
恐る恐る部屋に入ってみると、ｾﾅが鳴き声を上げながら足元に擦り寄り、しきりに頭や体をぐりぐりと押し付けてくるのです。
正直信じられませんでした。
先程までと打って変わった態度に戸惑いつつも、2週間ぶりにその体を撫でられることがとても幸せでした。
私はｾﾅを撫でながら、家を飛び出してしまった当日のこと、今まで中々見つけられず不安にさせてしまったこと、ちゃんと向き合ってあげられていなかったこと、最後に捕獲器という強硬手段に頼ってｹｶﾞを負わせてしまったことをひたすら涙ながらに謝りました。
彼がそれを理解してくれたかはわかりません、ただ近寄って来てくれていることがその証だと思いたいというのが本音です。
部屋を出るとこちらを呼ぶように鳴き、部屋に入ればべったりとくっついて離れない。
そんな状況が続いています。
就寝時もずっと鳴き続けていたので、急遽ｾﾅのいる部屋に布団を敷いて寝ることにしました。

ｾﾅのｹｱも勿論ですが、助をほったらかしにはできません。
助にはｾﾅが帰ってきたこと、ｹｶﾞをしていてしばらく一緒には出来ない事、助と同じ大切な家族なのだから威嚇などはしないでほしいと言う事を日々話しかけています。

明日以降は失踪初日から捕獲までの経緯を書いていく予定です。

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