
ミミの事は正直うろ覚えである。
ミミがうちに来たのは私が幼稚園生だった頃
野良猫だったミミ
フラフラと我が家にやっとの思いでたどり着いたのだろう
当時の事を母は
「腰抜け状態の小汚い猫でねぇ〜。
交通事故にでもあったのかと思って仕方ないからとりあえずご飯だけでもって思ってご飯に鰹節かけて水入れて出してやったよ
そしたら朝さ
お母さんゴミ出しに家でたら玄関のところでシャキッと座ってるよ(笑)
お腹すいてただけみたいでね〜けどお父さんに許可もらってなかったから、その日はダンボールにタオルひいて玄関外に置いておいたらね
お父さん夜中に帰ってきてお風呂入れたんだろうね(笑)
朝起きたらちょっと綺麗になった猫と手が傷だらけのお父さん(笑)」
それからミミは我が家の家族になった。
猫を飼うなんて初めてで病院とか思いつかずとりあえず手探りで飼い始めた我が家族
ミミはとても頭のいい子だった。
母が付き合いで飲みに行く時必ずミミに
「ミミ。〇〇〇(←私の名前)を頼んだよ。お母さんちょっと出かけてくるからね。」
と一言言って出かけると何時間でも私の枕元に座って起きて私を見守っていてくれる子だったらしい。
そして母が帰宅して
「ミミ。ご苦労様。もう大丈夫だよありがとう。」
と言うとその場に丸くなって寝ると言う。
聞いてたこっちは半信半疑だったが母の言葉嘘ではない。
ミミがうちに居たのは経ったの1年。
半年は病院で過ごしたなぁ・・・
ミミは猫エイズ持ちだった。
エイズが発覚したのはくしくも
私の不注意
玄関から出てしまったミミを追いかけてしまった私。
車に跳ねられ逃げたミミ。
母は夜中ずっとミミを探し続けた
が見つからず
次の日幼稚園バスに乗った私見送った母が見たのは
遠くからフラフラと汚れた猫
ミミだった。
慌てて母は遠くから
「ミミ!動くんじゃない!今お母さんいくから!」と叫ぶとその場にちょこんと座り込んだらしい。
それからミミは病院へ
車の接触に関してはそんなに重症ではなかったが
エイズを発症していた・・・。
半年間ミミは病院で頑張った。
母と2人毎日お見舞いへ
帰ろうとすると・・・。
我慢強く鳴き声なんかあげたことのないミミが
「ニャー!ミニャーーー!」っと外まで聞こえる声で毎日泣いていたと。
まるで置いていかないで!僕も連れて行って!お家に帰りたい!と言ってるようだったと母が。
そして遂に医者もさじを投げた。
母はもういいです。
うちに連れて帰ってやりますと
その日の夜全く動けないミミ頑張って最後の力を振り絞りトイレに行き・・・
ここだけは鮮明に今でも覚えている。
戻ってきたのは母の膝の上優しく母に抱かれながらミミは
母の顔を見つめ優しく
「ニャ〜」
と一声鳴き血尿を出してそのまま目を閉じた
まるで母に今までありがとう。と言ってるかのように。
どんな生活をしてきたのかは分からない。
推定年齢を聞いたらまだ若い猫だったと。
人に慣れていたので飼い猫だったのか?
どんな事情でこんなことになってしまったのか・・・
ミミは幸せだったのだろうか。
それはミミのみぞ知る事。

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