興味のない方や、あまり好きじゃない方は、読まずにスルーして下さいm(__)m
寒くなる前の東北の秋、ある家に黒い猫がやってきました。その猫は近所の小学生に、『くろた』と名付けられました。
くろた:「この家の庭に居ても、大きな声出されないし少しの間、休ませて貰うかな。あっ、僕と同じ姿の生き物がいる。」
この家で、家猫として飼われていた猫。名前は『ひめ』。とても可愛がられていました。
ひめ:『今日もご飯食べたし、日の当たる温かい場所に行って寝ようかな。あれっ、同じ姿の黒い生き物が庭に居る。何なの!?』
それから何日か経ったある日、ママが布団を干しに行きました。家には『ひめ』の事を苦手としている、お兄ちゃんの友達が遊びに来ていました。そのうちに、ママは布団を入れに行きました。その隙に、ひめは外に出てしまいました。
ひめ:「いつも家から見ている外に出ちゃった。ママが歩いていて、ひめの事を見ると手を振ってくれる場所だ。でもどうしよう…。」
ある時、ひめは不思議な生き物に会いました。ひめ:「ひめみたいだけど、何か違う…。恐いかも…。」
そうこうしている間に、その生き物(テン)とひめは大きな物体の中に入ってしまいました。
その中でひめは精一杯戦いました。ひめの勝ちです。怪我をしたテンはやがて動かなくなりました。でも、ひめはその中から出られません。
お腹も空きました。毎日、近くを歩く音がするのに声が出ません。
ひめ:「ここから出たいのに、家は近いのに出られないよ。ご飯が食べたい…。家族に会いたいよ。」何日かして、ひめは動かなくなりました。
ある日、近くをくろたが歩いていました。
くろた:「何だろう。何か聞こえる…。」
ひめ:「誰か、気づいて!私はもう体が動かない…。この事を家の人に伝えて!!お願い…。」
ひめの魂の声です。
くろた:「誰かがいる!?」
くろたは行ってみる事にしました。
『あっ、この仔はそこの家の仔だ!!いつもママがこの仔が食べてたご飯をまいてたけど、置きっぱなしになってるから僕が食べてたんだ。だから、ひめちゃん見付けたら教えてね!連れて来てね!って言われてたんだ。教えないと!!』
ひめの気持ちを受け取り、お腹も空いていたくろたは、力のない声で一生懸命鳴きました。
くろた:「ニャーォ、ニャーォ。」
くろたがこの中に入って、3日がたちました。
この声が、近くで遊んでいた子供達にやっと届きました。
見付けて貰う事が出来、くろたは救出されました。かなり弱っていたくろたはご飯を貰い、体も洗って貰いました。
ひめも発見して貰い、たくさんの人に供養して貰いました。魂が虹の橋に行く前に、ひめはくろたにメッセージを送りました。
ひめ:『くろた君、体を張って教えてくれてありがとう。最期のお願いがあるの。家のみんなが元気になるまで、くろた君家に居て貰いたいの。たくさん泣いてるから心配で…。』
くろた:『分かったよ。心配しないで虹の橋で待ってて!大丈夫!』
こうしてひめは虹の橋へと旅立ちました。
くろたは、みんなが元気になり、笑顔になるまで家にいました。
くろた:「そろそろ大丈夫そうだな。もう少し居たいような気もするけど、旅立つか…。ひめちゃん、約束は守ったよ。」
ある日、家族のみんなが出掛けたのを見送ってくろたは家を後にしました。
くろた:「今まで可愛がってくれてありがとう…。」 おしまい
これで妄想ストーリーは終わりです。かなりの長文になりましたが、最後まで読んで頂き本当にありがとうございましたm(__)m
ひめとくろた

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