ただいま…
サラン大丈夫だった?
サランな、腎臓が悪かったんや
だからやっぱりお水いっぱい飲みよったしおしっこも何回も行きよった
そうなん…
でも薬飲んだら治るんやろ?
その言葉を聞いた瞬間
抑えてたものがまた溢れてきた
私は顔を押さえながら
一生治らんのんや
もうずーっとお薬飲まなあかんし
美味しいカリカリも食べれへん
ちゅーるもあかん…
何でまだこんな小さいサランが…
声を殺して泣いてしまった
喋ると余計泣けてきそうで
少し落ち着くまで黙った
しーんと静まり返った時間
顔を上げると息子が目を真っ赤にしていた
声を出さずに泣いていた…
小学校3年生の時に見た
悔し涙から一度も見た事がなかった
サランが来て痙攣を起こした時にも
泣いている息子に私は驚いていた
あの泣かない子が
高校2年生になる男の子が
声を殺して嗚咽していた…
サランの存在が
私達家族にとってどれ程大きい物かを
改めて思い知らされた
どれくらい生きれるん?
わからん…
珍しい腎臓の形らしくてな
先生自身が今まで例がないって言うたった
でもママ諦めんから!
絶対に長生きさせてみせるから!
協力してな
息子はサランの頭撫でて
サランを守る!
大丈夫や
そう言った
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