53歳という若さだった。
普段はとにかく温厚な男だったのに酒を飲むと説教をたれる酔いどれに変身し、若い女の子にも厳しい一面があったと聞いた。
その変わり身に恐れを抱く後輩もいたようだ。
彼と一緒に働いたのは2年間だけだった。
幸い怒られたことはない。
私が優秀だからではなく、彼と直接組むことがなかったからだ。
でも、ほんとのところ、彼が私をどう評価していたのかなんて分からない。
そういえば、彼にはよく自分の愚痴を聞いてもらった。
もう禁煙してから8年になるけど、あの頃は中途半端で、タバコを止めきれず、人から貰って吸うことがあった。
そして、貰うターゲットが彼で、堂々と喫煙室に誘っていた。
喫煙室に誘うということはタバコを一本くれって言うことと同じだが、忙しいのに嫌な顔をすることもなく付き合ってくれた。
笑顔で先輩らしい言葉をかけてくれていたと思う。
昨日が彼の葬儀だった。
自分は種子島にいて葬儀に行けなかった。
訃報を聞いた時の悲しさよりも段々と後から寂しい感情が押し寄せてくる。
薩摩隼人の彼は、あの頃福岡に単身赴任していた。
今の自分と逆である。
大酒飲みで二日酔いばかりで、彼の優秀な頭脳が全開になるのは、早くても10時くらいだった。
あんなに賢いのに勿体ない。
何より破天荒な男であった。
書けないエピソードがありすぎる。
本当の意味で荒々しく人生を駆け抜け、強烈な印象を残した男であった。
でも、そのキャラクター故に愛された男であった。
いつか再会することになるだろう。
何年先か、何十年先か、果ては来世か、もしかしたら何日後かもしれない。
その時は笑顔で会おう。
冥福を祈る。
凄い男であったこと脳裡に焼き付いている。
ありがとう
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(ぎんちゃんも冥福を祈ってくれい‼️)
昨日の22時過ぎにちょっとだけ寝たら眠れなくなり、YouTubeを見ていた。
彼を偲び、スピッツの「楓」を聞いていた。
午後の紅茶のCMで女の子が歌っているが、やっぱり本家の方が心に響く。
さよなら 君の声を 抱いて歩いていく
ああ 僕のままで どこまで届くだろう
ネコジの日記に書くことじゃないけど、他に書く場所もないので、何か、記録に残したいと思い、ここに書かせてもらいました。
ご容赦ください。
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