それは、病院での治療です。
脱走時のお外生活がたたって、むうたの口内炎はさらにひどくなっていました。
冬真っ盛りの寒さも手伝って、むうたの免疫力はどんどん落ちていっているように見えました。
とにかくよだれがひどい!
飴状な茶色がかったよだれ。時には血液混じり。口内炎と舌炎が悪化しているのがわかります。
それでもむうたは、頑張ってごはんを食べます。
痛さで顔を歪めながら、頭を傾けながら、ゆっくりゆっくり、一生懸命食べます。
これはもはや一刻の猶予もありません。
この調子だと、痛みでごはんが食べられなくなるのも時間の問題です。
それに、むうた。
あなた、退院して4日で逃げ出したから、去勢後の抜糸もまだですよね。
糸、ついたままですよね。
気持ち悪くないのかな?
とりあえず、本人は気にしてないみたいだけど。

そんなわけで片道1時間かけてむうたを病院へ。
まずは抜糸をしてもらって、お口をチェック。
やっぱり、口内も舌も、もう喉の奥まで炎症が広がり、出血してる状態。
痛いよね、これは。
免疫力を上げるためのインターキャットの注射。
果たしてこれで少しは改善されるのか?
家に帰って2日目。
なんだか少し調子がいいのか、よだれの量が減ったみたい。
よかった。
これならごはん、いつもより食べられるね。
安心したのもつかの間。
次の日にはもうよだれダラ〜っ。
カリカリもやっぱり食べられない。
食べたそうなのに食べられない。
翌日、またまた病院へ。
やっぱりインターキャット。
でも3日ももたない。
そこから、1週間に2度のペースで病院へ。
それでも、処方してもらえるのはやっぱりインターキャット。
これじゃらちがあかん!
「抗生剤もお願いします」
インターキャットに加え、抗生剤も注射。
でもやっぱり1週間もたない。
「痛いよ〜」
と私に訴えるむうた。
そうだろうね。
痛いよね。
ごはん、思い切り食べたいよね。
ステロイドに頼るしかない。
ステロイドは効果は高いけど、投与し続けると、腎不全を引き起こしてしまう。
でも、他の動物に比べて猫はステロイドに耐性があり、しばらくは続けられるはず。
先生にお願いして、ステロイドを投与してもらうことにしました。
思った通り、今まで3日もたなかった効果が2週間に。
でも、いつまでもステロイドに頼るわけにはいきません。
1月から始めた病院通い。
季節はすでに秋。
症状がひどいときには入院もした。
それでもむうたの口内炎は一向に改善しません。
むうたも度重なる病院通いのストレスで、体力、免疫力ともに限界が近づいていました。
むうたはおとなしく病院に通いましたが、本当は嫌なはず。
抵抗した日もありました。
キャリーを見ただけで逃げ出すことも。
ちまさんは1年に1回のワクチン注射でも大騒ぎして、私の心が折れそうなほど車の中で大騒ぎするのに、むうたはその何倍、いや何十倍も病院に行っています。
怖いだろう。
嫌だろうに、黙って耐えていたのです。
「病院は嫌だけど、これが終わったらおうちに帰れる」
そう思ってじっと我慢していたのです。
こんな生活、いつまでも続けるわけにはいきません。
考えた末、私はむうたの抜歯を決意しました。
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