タウリンについて無駄に深く調べてみた(長文)

2018年4月8日(日) 2018-04-08T23:36:59+09:00

• タウリン
• 手作りごはん

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先日、大した考えもなく、猫にはタウリンが大事という漠然とした印象で、タウリンを購入したわけですが、
適切な量と与え方はどんなものなのか、いまひとつちゃんと調べていなかったので、
タウリンについて深掘りしてみました。

タウリン買ってみた:


■一日の猫に必要な量は?

ペット用タウリンとして販売しているページに体重1kgあたり17mgとあったので、そんなもんかと思っていましたが、実際はどうなんでしょう。
https://item.rakuten.co.jp/smilewan/sup-3212/

この基準だと、うちの猫の場合、4250gなので、17 x 4250/1000 で72.25mg必要ということになります。

■基準となるもの

日本語のwikipediaのタウリンのページには記述がないですが、英語版に基準についての記述がありました。

* https://en.wikipedia.org/wiki/Taurine#In_animal_nutrition

結構古い論文のようですが、Burger, I. H.; Barnett, K. C.: "The taurine requirement of the adult cat"(1982)に、飼い猫には、一日に体重1kgあたり10mgが必須量という研究結果があるようです。

この基準で算出すると、うちの猫の場合、4250g x 10/1000 で 42mgになります。

また、ペットフードで良く目にする規格のAAFCOでは、ドライフードでは0.1%、ウェットでは0.2%以上含むこととを定めているようです。
ということは、AAFCO準拠で一日に与える量から、普段最低でも摂取している筈の量は算出できそうです。

うちの場合は、ロイヤルカナンのインドアを主食としていますが、ロイカナの体重あたりの給餌量からすると、4250gでは58.43g位のようです(体重1kg増加あたり9g増えるというスケールらしい)
これから成分量に表記がある水分6.5%を引くと、54.63g
これの0.1%となると、54630mg x 0.1% = 54.63mg
と大体妥当っぽい数値になりました。

大雑把にいうと、AAFCO準拠のフードであれば、一日に与えるグラムの1/1000位と単純に考えられるようです。
なお、ウェットの場合は水分量が多いですが、水分を引いて0.2%とするとロイカナの場合、やっぱり55mg位でした。

以上からすると、体重4.25kgの猫に対しては、42.5ml〜54.6mgが一つの基準と考えられそうです。

■鶏肉にはどれ位タウリンが含まれている?

ネットを検索してみましたが、ドンズバな研究がありました。

畜肉のタウリンについて:
http://www.gitc.pref.nagano.lg.jp/pdf/H19kenho/4-7-2.pdf

こちらによると鶏むね肉100gあたり平均28.9mg、鶏ささみ100gあたり平均31.4mg、鶏もも肉100gあたりなんと平均278mgだそうです。
鶏もも肉タウリン豊富過ぎ!!

■タウリンは熱に弱い?

タウリンはアミノ酸(厳密にはアミノ酸じゃないみたいですが)なので熱には強そうなのですが、加熱に弱いと書いてる記事も良く見掛けます。
実際どうなのか調べてみましたが、wikipediaにも製薬会社の資料でも、融点(分解点)：311～312°Cと書いてますので、
茹でたりする場合には、タウリンについては問題なさそうです。
ただ水に良く溶けるので、その辺りは配慮する必要があるかと思います。

Wikipedia: タウリン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%AA%E3%83%B3

肝・循環機能改善剤 タウリン散 98% ｢大正｣:
http://medical.taishotoyama.co.jp/data/if/pdf/tap98.pdf

■まとめ

鶏もも肉のタウリン戦闘力が高いのに驚きました。
鶏もも肉があれば、タウリンパウダーなんかいらんかったんや!!

うちの猫の場合だと、茹でた鶏もも肉 20g程度与えれば良いことになります。
まあ毎日与えるというのは大変ですけれども……。

なお、元々鶏のむね肉だけ与えていてもタウリンが不足するのかなと思って
タウリンを購入したわけなのですが、鶏のむね肉でも一日200g食べれば
タウリンは十分な量です。

ちなみに購入したタウリンパウダーですが、計測するのが大変なので、
水に溶かして、100均で購入した醤油スプレー(一吹き0.1ml)の入れ物に入れて噴霧することにしました。
50mlの水に1000mg溶かしたとすると、一吹き2mgですので、うちの猫の場合、28回位吹けば良く、
これだと大分扱いが楽です。